ストレスを取り除く|八方塞がりの時に知っておきたいこと

” ストレス ” と一言でいっても、様々な
ものがあります。

例えば、
会社の上司にパワハラを受けている。
家庭で夫婦関係が上手くいっていない。
健康や将来についての漠然とした不安など。

慢性的なものもあれば、突然、降りかかった
災難のようなストレスもある。

人はその時の状況によって、様々な形の
ストレスを抱えている。

一般的に言われる ” ストレス ” という
ワードが、これら全ての総称として
扱われてしまっていることに、筆者は
何となく違和感があります。

要するに、様々な形の心の負荷によって、
私たちは日々疲労困憊させられている
ということは紛れも無い事実。

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当たり障りのない

ストレスには様々な形がある。そして、
実際にストレス解消法として様々な方法が
ありますが、そのどれもが全てのストレス
を対象としたものです。

例えば、運動をする。

これ一つで、あらゆるタイプのストレスに
対応しようとするわけです。

つまり、上司のパワハラも、失恋も、
将来への不安も、心に受けた傷をまとめて
面倒を見ようとしている。

ここで、一つの疑問。

本来は、それぞれのストレスの形に
合わせて、個別に対応するべきでは?

もちろん、全てに通じる方法はあるかも
しれません。

例えば、最近、巷で話題に上がる
” マインド・フルネス ” いわゆる瞑想ですが、
心を無にして頭の中をカラッポにする。

ストレスによる苦痛は先々を考えることで
感じるものですから、” 何も考えない ”
という状況を作り出せれば、確かに全ての
ストレスに対応できる。

ただ、全てに通じる方法というのは、
どの世代でも見ることが出来る当たり障り
のないTV番組のような気もするのです。

多くの人が支持しますが、その支持に
それほどの熱量がない。

一人一人は、ただ何となく見ている。

それとは、反対にあまり支持されないが
一部の熱狂的なファンが見ている番組も
あります。

彼らにとってはピンポイントの番組です。

つまり、マインド・フルネスに限らず、
万人に効果のあるストレス解消法が、
必ずしもあなたの抱えているものに最適か
と言えば、それは、また別の話だと思う
のです。

どうにもならない現実

では、あなたにとって、どんなストレス
解消法が最も適切なのでしょう?

もちろん、筆者が、それを知る由も
ありません。あなたのことを何も知らない
のですから。

ただ、ストレスの原因が特定できている
というなら、それを解決することが
ピンポイントの解消法です。

当たり前過ぎますが、それが、
いいに決まっている。

ただ、” 解決 ” と言っても、そう簡単では
ないのが現実です。それが出来るなら
既にやっているでしょうし、そもそも
解決できるのですから、ストレスとして
抱えてない。

ある一人の男性のケースを考えて
みましょう。

彼は、会社上司のパワハラによって、
胃潰瘍寸前のストレスを抱えている。
彼には、車や住宅のローンがあり、
今まで培った経験や実績もある。

上司の件は別としても、良い条件の会社を
簡単に辞めることは出来ない。また、
異動願いを出しているが聞き入れてくれる
様子は無いという八方塞がりの状態。

彼はストレスを解消するために、ジムに
行き、黙々とランニングマシンで汗を流す。
そして、次の日、また、上司からパワハラ
を受けるのです。

彼のストレスを本当の意味で取り除く
ためには、もはや何もかも捨てて会社を
辞めるしかない。

しかし、現実的に考えるとそれは不可能。

現実と仮説

ただ、何か引っかかるのです。

それは、解決することのない問題を
抱えながら、運動することで一時しのぎ
として気を紛らわしていることでは
ありません。

それについては正しい対処だと思います。

生きていく上では、一時しのぎが必要な
時も多々ありますから。そうやって動くべき
タイミングを待って、耐えしのぐことが
必要な時期もある。

彼は、一見、上司のパワハラについて
悩んでいるように見えてそうではない。

彼を本当の意味で苦しめているのは、
” 会社を辞めることが出来ない ” という
固定的考えなのです。

会社を辞めることはいつでも出来る。
辞表を書いて出すだけです。

なぜ、出さないのか?

そこには、出せない現実的な事情が
あるから。

彼の場合なら仕事を失うことで生活基盤が
揺らぐこと、培ったものが無駄になって
しまうことでしょう。それは、ゼロからの
再スタートを意味する。

筆者は次のように考えています。

パワハラ上司は、今、実際にある ” 現実 ”
彼が明日出勤すれば、職場のデスクの前に
上司が座っているのは、ほぼ、確定した
未来。

しかし、会社を辞めた後の想定する様々な
心配事は、まだ、現実にはなっていない
” 仮説 ” です。

道を切り開く可能性が残されているのは
どちらでしょう?

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自分を取り囲む壁

彼の四方八方に ” どうにもならない現実 ”
という壁が立ちはだかっている。

その中には
” 上司のパワハラを止めることが出来ない ”
という壁や、

” 異動願いは聞き入れられない ”
という壁、

その全ての壁が、確定された現実かと
言えばそうではない。その中には
” 仮説 ” として立っている壁もある。

そして、その仮説の壁には、それを選択
した時の良くない未来が映し出されている。

もし、彼が、その良くない未来が映る
仮説の壁を選択したら、どうなるでしょう?

すると、案の定、懸念していたとおりの
新たな問題が持ち上がる。

でも、これは、以前の問題は解消され、
別の問題を抱えるはめになったということ
ですよね。

抱える問題が移り変わったわけです。

さて、その新しい問題も、どうすることも
出来ない問題なのでしょうか?

そうかもしれないし、
そうじゃないかもしれない。

それは選択した後に分かるのです。

別の問題と置き換えるという条件ならば、
抱えるものを変更することが出来る。

もしかしたら別の問題に置き換えることで、
また違った解決の糸口が見つかるかも
しれません。

希望はどこにある?

ストレスを本当の意味で解消するためには、
その原因となっている問題と向き合って、
決断する必要があります。

つまり、抱えるストレスの種類を
選ぶのです。

先ほどの例で言えば、上司のパワハラで
苦しむのか、経済的困窮で苦しむのか、
彼は選ぶことが出来る。そして、すでに、
その一つを選んでいる状態なのです。

もちろん、選択にはリスクが伴う。
一つのリスクも犯さずに出来る決断は
限られています。

私たちは、厳しい現実に生きていかなければ
ならない。ただ、それが、良くなるとは
思えない未来であっても、常に ” 選択 ” は
出来るのです。

そして、その先に今まで見えていなかった
別の障害や問題、可能性が存在する。

” 希望 ” とは、
そうやって見つけ出すものです。

それは、キラキラと輝き、まさしく、
これこそ名案というような完成した状態で
目の前に現れるわけではない。大抵は、
最善とは思えない未来の向こう側に
隠れているのです。

さて、上司のパワハラで悩んでいる
という男性の例を挙げて説明しましたが、
これは、あくまで人生の課題に対する
一つの捉え方です。

職場の人間関係に悩んだら、さっさと
転職すればいいという安易な話をしている
わけではありません。

実際、人が抱える悩みは様々です。

例えば、夫婦間の問題。離婚すれば解決
するのでしょうが、子供がいた場合は
問題はもっと複雑になる。

例えば、健康上の問題。治療が出来れば
解決しますが、全ての病気が治療出来る
わけではない。

生きるか、死ぬかという二つの選択肢しか
与えられていないという場合もあるかも
しれません。

無論、誰にも救えない問題は、事実、
存在します。それは認めなければならない。

ただ、人は悲観的になるあまり、そして、
問題が複雑であるほど、選択肢を見落とす
ことがある。

もし、自分には希望は無いと思い込んで
いるならば、もう一度、問題一つ一つを
切り分けて、考えてみてください。

本当に選択肢は無いのか?

今は選択肢が無いかに思えても、
その状態は永遠に続くのでしょうか?

” 永遠 “とは幻想です。

人類はそれを追い求め続けているが、まだ、
手に入れてはいない。あなたの周囲の状況
だけがそうなっているとしたら・・

変だと思いませんか?

 

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