夢の中の ” 外国 “|異国にいる設定

なぜか、海外に住んでいる
という設定の夢。

もし、夢を見た人が、
海外に住んだ経験があり、
かつて住んでいた場所が
夢になったとしても、さほど、
奇妙なことではありません。

それは、日常的な夢として
解釈することが出来ます。

*

しかし、そうではなく、
海外に住んだ経験も無く、
特に旅行で訪れたことも
ない異国の地に、自分が、
いるという突拍子も無い
設定の夢を見ることが
あります。

ケースによっては、自分は、
日本人ですらなく、現地人
としてそこに住んでいる
という設定もあるでしょう。

前世の記憶が、夢の中で
再現されたという説も
ありますが、それにしても、
なぜ、それが、今、夢に
なったのでしょう?

*

さて、
外国を舞台とした夢は、
どのように解釈すれば
よいのでしょうか?

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混乱に乗じて

次は、とある男性の見た
夢の一例です。

どこかの貧しい国。
 
自分は、首から
カメラをぶら下げて
市街で暮らす人たちを
撮影している。
 
小屋の裏で、
4、5人の男が、
集まってヒソヒソと
話合っている。
 
それが、すぐに
クーデターの始まり
だと気づく。
 
場面は変わり、何人もの
男たちが走り出し、
銃を持った兵士に
襲い掛かっている。
 
自分は、遠巻きに
カメラのシャッターを
切り続ける。

この夢を見た男性は、
日本で働く、一般的な
サラリーマンでした。

カメラマンや
ジャーナリストの経験が
あるわけでもなく、
海外旅行の経験も無い
ということでした。

また、夢の舞台となったのは、
発展途上国のような場所で、
多分、アフリカ大陸のどこか
という曖昧な設定。

*

ストーリーは、市民たちが、
政権を転覆し、クーデターを
起こすという、何か、
歴史上の出来事を
思わせるような展開です。

彼は、その地に潜入し、
異国の地で起こった
歴史の転換点に立ち会う
ジャーナリストという
立場で夢に参加しています。

*

彼に尋ねたところ、世界で
国内が混乱している途上国
の現状を、ニュースや、
ドキュメンタリーなどで、
見たことはあるが、自分の
生活とは、かけ離れた
世界なので、特に関心を
持っていたわけでも無い
と言うことです。

彼の潜在意識は、なぜ、
実生活とは、全く、
無関係の職業、そして、
遠く離れた異国の地で
発生したクーデター
という突拍子もない
設定をチョイスしたの
でしょう?

” 外国 ” でなければならない理由

こうした異国の地が
夢の舞台となる理由の
一つとして、それが、
” 外国が、日常生活とは
違った文化である ”
ということが考えられます。

例えば、マンネリ化した
日常生活から抜け出したい
という気持ちから、
違った文化に触れて、
気分をリフレッシュしたい
というときに、海外旅行の
ような形で外国の夢を
見ることがあります。

*

また、文化の違いを
演出として利用するケースも
あります。

例えば、元々、他人と
コミニュケーションを
取るのが苦手だという人が、
海外で言葉が通じなくて
困っている夢を見たりします。

それは、周囲と上手く
馴染めないのは、自身の
コミュニケーション力が
足りないからではなく、
単に、言葉や文化の違い
によるものだと、
思わせるためです。

もし、そうならば、
日本に帰りさえすれば、
問題は解決できる。

さて、今回の夢は、
どうでしょう?

*

筆者は、彼に、日常生活に
感じていることや、
職場や友人との人間関係
について、色々と尋ねて
みたのです。

すると、日常生活が、退屈で、
マンネリ化しているわけでも、
周囲の人との人間関係で
悩んでいるわけでもない
という答えでした。

では、この夢は、
一体、何のために
作られたのでしょう?

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ファインダーの向こうに見えるもの

セッションの中で、
彼は、自身の日常生活
について語ってくれました。

それは、いつもと
変わらない日々だと。

少し前までは、それを
退屈に感じる部分も
あったが、今は、
そうでもないと言うのです。

*

筆者は、尋ねます。

” なぜ、心境が
変化したのですか? ”

彼は、心境が
変化したきっかけは、
多分、今、読んでいる
一冊の本だと思うと答えます。

人生について書かれた
その本を読み、彼は
感銘を受けたと言います。

自分の中の固定観念が
打ち砕かれた感じがしたと。

*

筆者は、この話を聞き、
合点がいったのです。

表面上、彼の日常は、
変化していませんが、
彼の心の中では、
” 変革 ” が起こっていた。

夢の中のクーデターは、
彼の心の風景だったのです。

*

さて、それならば、なぜ、
心の変化というプライベートな
出来事が、クーデターという
大掛かりな設定として
描かれたのでしょう?

しかも、異国の地で発生した。

彼は、内政が不安定な
途上国の現状を何となく
ですが、ニュースなどで、
知っており、そのイメージから、
クーデターの舞台として
異国の地を選んだという
見方も出来ますが、

もう一つは、
遠く離れた土地で起こる
ことならば、その ” 変化 ” を
客観的に受け止めることが
出来るという効果もあります。

*

クーデターを起こす人々は、
彼の中に持ち込まれた
” 新しい価値観 ” 、そして、
打ち倒される兵士たちは、
彼が、これまで持っていた
” 固定観念 ” を表しています。

ただ、彼自身は、
クーデターを起こす側にも
政権側にもついていない。

ジャーナリストという立場で
その現場に立ち会っています。

*

彼は、入り込んできた
” 新しい価値観 ” が、
本当に自分のプラスに
なるものか、どうかを
客観的に見つめようと、
しているのです。

自分自身に起こっている
変化を、一旦、遠い国で
起こっている出来事に
置き換え、それをカメラの
ファインダー越しに覗く
ことで、観察しているのです。

” この新しい考えは、
果たして、本物だろうか? ”

” この変革の後に、
幸せがあるのだろうか? ”

意図されたシチュエーション

また、そもそも、夢は
主観によって作られるもの
ですから、彼の心の変化は、
そのインパクトが大きいほど、
大掛かりな設定になるのは
自然なことです。

現実の日常には、
何の変化も無くとも、
彼にとっては、この数日間は、
まさに、” クーデター ” が、
勃発していたのです。

もしかすれば、彼にとって
その変化は、写真に収めて、
” 世界中にその事実を知って
もらいたい ” と思うほどの
インパクトだったのかも
しれません。

そういった意味では、
ジャーナリストは、
最適な職業です。

*

さて、
今回は、ジャーナリスト
として海外にいるという
少し、特殊な設定の夢に
ついて見ていきましたが、
夢によっては、他にも、
様々な設定が考えられる
でしょう。

例えば、自分が、現地に
住んでいる外国人として、
登場するといった奇妙な
設定もあります。

それが、前世の記憶か
どうかは、別として、
この場合であっても、
まず、なぜ、自分が、
その土地に住む現地人に
なっているのかを
考える必要があります。

*

潜在意識は、現実世界の
常識やルールを守りながら、
夢を作ったりはしません。

必要あれば、自分の職業や、
性別、人種、国籍、年齢など、
あらゆるものをストーリー
に合わせて自由に作り変える
のです。

そして、日常的ではない
その設定をあえて選んだ
理由が、必ずあるのです。

” なぜ、日本人では
いけなかったのか? ”

” なぜ、いつもの日常
ではいけなかったのか? ”

” よりによって、なぜ、
この場所を選んだのか? ”

潜在意識の ” 真意 ” を
知るためには、設定された
シチュエーションの意図を
探る必要があるのです。

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