金縛りから解けるまでのプロセス

金縛りの時によくある幻覚に、例えば、
枕元に女性の霊が立っていたとか、
寝室に不審者が侵入してきたというような
パターンがあります。

よりによって、金縛りで体が硬直している
ときに自分のすぐ近くに正体不明の人物が、
立っているわけですから恐怖には違いない
でしょう。

今回は、金縛りが解けるまでのプロセスを
通して、金縛りの最中に見る幻覚にも
似た現象について考えてみましょう。

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金縛りに入るプロセス

筆者は、何度となく金縛りを体験して
きましたが、体験を積み重ねていく過程で、
いくつかのことが分かってきました。

金縛りになる夜は、大抵、就寝前に仕事や
考え事、インターネットなど、脳が活発に
なるようなことをしていた。
そして、仰向けの姿勢で眠っているときに
決まって金縛りになる。

さて、筆者の場合ですが、金縛りになった
時のプロセスについて、細かく見ていく
ことにしましょう。

金縛りになるのは、必ず入眠時に限ります。
起床時になったことはありません。

先ほども言ったように就寝直前まで
頭を使っていたために脳がクールダウン
していないことが原因だと思います。
( 厳密には、交感神経が抑制できない )

ベッドに入って体から力が抜けていき、
徐々に眠りに落ちていく段階で予兆として、
” ああ、またか ”
と体の不快な違和感から始まり、
1、2秒足らずで金縛りの状態になります。
まさに、幽霊に呪いをかけられたような
” グン ” という感覚です。

何度もこの体験をしていると、就寝時、
その時のコンディションによっては、
” ああ、今日は、かかるかな ”
” 今、寝たらダメだ ”
と何となく分かるようになります。

そういう時は、少し、時間を置いてから、
頭と体の緊張がほぐれたと感じた後で
ベッドに入るようにしています。

金縛りの最中に見る夢

金縛りのかかり始めの時点で、
すでに夢を見ている場合があります。

夢とは、深い眠りから目覚める時だけに
見るとは限りません。

入眠時の眠りかかっている時、夢は、
すかさず意識に入り込んできますが、
通常は、そのまま眠ってしまうので
覚えていないということだと思います。

このように金縛りのかかり始めに、
すでに夢を見ている場合は、体の変調が、
夢のストーリーに影響を与えることが
あります。

次は、筆者が見た夢の一例です。

海を眺めている。
 
嫌な胸騒ぎ。海の向こうに黒い雲。
それが、こっちに迫ってくる。
 
雷鳴。
(金縛り状態に入る)

この夢では、金縛りに入っていく不快な
感覚を ” 黒い雲 ” という形で表しています。

また、もう少し眠りの浅い段階では、
金縛りにかかるタイミングと、ほぼ
同時に夢を見るという場合もあります。

この場合は、まだ半分意識があるため、
現実と夢が交錯した形のある種の ” 幻覚 ”
とも思える悪夢を見ることがある。

そういった場合は、夢の舞台は寝室で
自分はベッドの上で横になり、まだ、
眠っていないというシチュエーションに
なることが多い。

実際は、眠りに落ちる寸前で意識を
失いかけています。

次は、その時に見た夢の一例です。

深夜、2時を過ぎた頃、まだ、眠れない。
 
玄関のドアが ” ガチャ ” と開く音がして、
階段を上がってくる無数の足音。
それらは寝室に入ってくる。
 
何人もの人影が、無言でベッドを
取り囲んでいく。
 
自分は目を閉じているが、その圧迫感と
恐怖で体が硬直している。

金縛りが解け、時間を確認すると、
寝入りから、10分も経っていなかった。

” 自分は寝室で今、眠ろうとしている最中だ ”
という意識を残したまま眠りに入り、寝落ち
に気がつかないまま ” 今眠ろうとしている夢 ”
を見ています。

この ” 寝落ちに気づかない ” という状態が、
金縛りでよく見られる現実と夢が交錯する
リアルな幻覚になっているということだと
思います。

金縛りが解けた後に

さて、金縛りが解ける瞬間は深い水中から、
急速に浮上するような感覚。そして、風邪を
引いて寝込んでいた時のように体はずっしり
と重たく、疲労感を伴います。

それが、尾を引いている間は、すぐに目を
閉じて再び眠ってはいけない。金縛り状態
に引き戻されてしまう ” プレイバック ”
が起こるのです。

金縛りが解けたすぐ後に暗い部屋の中で、
照明から垂れ下がる紐を見つめていると、
紐が小刻みに揺れているように見えます。

そして、無数の黒い点がまるで虫のように
カーテンの表面を歩き回っている。

目を開けた状態でいながら、夢の続きを
見ているのです。それは、意識がはっきり
していくと次第に消えていきます。

これは、眠っている状態から目覚めるまで
の間に通過する ” 半覚醒状態 ” ( 変性意識
とも呼ばれていますが ) で起こる幻覚の
一種だと考えています。

これが、筆者の体験する金縛りの大まかな
プロセスです。

夢を見ている最中に目が覚めてしまうことは
よくあることですが、夢を見ている状態で
目を開けると、夢で見えていた映像が
少しの間だけ寝室の背景と重なって見える
ことがあります。

例えば、夢の中で誰かと会話をしている
最中に覚醒すると、誰かの顔がホログラム
のように天井に浮かんでいるといった
感じです。

もし、これが心霊現象として認識されている
としたら、そして、睡眠時だけでなく、
何かの拍子で半覚醒状態のスイッチが
入ってしまうとしたら・・

幽霊やドッペルゲンガー、その他諸々の
幻は、私たちの脳裏に映ったビジョン
なのかもしれません。

とは言え、心霊現象については、まだ
未解明の部分が多いのも確かです。安易に
結論付けることも出来ない。

 

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