金縛りの時に見る夢|恐怖感と連想

金縛りになると、大抵、何らかの映像を
見ることになります。

筆者の経験上、多くの金縛り体験の中で、
単なる体の硬直だけというケースは
ありませんでした。

そして、金縛りの最中に見るものと言えば、
幽霊がベッドの側に立っている。誰かが
部屋に侵入してくるなど、恐怖を煽る
シチュエーションが殆どです。

さて、金縛りと寝室を舞台にした怪奇現象
とも思えるこれら悪夢は、
一体、どう関係しているのでしょう?

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夢をコントロールする

少し、金縛りから離れてみましょう。
夢をコントロールしたことはありますか?

例えば、追跡者から必死に逃げている
という夢。なぜか、どこに隠れても
見つかってしまうのです。

なぜなら、隠れる場所を用意しているのは、
夢を見ている本人であり、追跡者に自分を
追わせているのも、やはり、本人だからです。

つまり、夢の作り手は、
まさに、逃げ続けているその人自身。

夢の中で公衆トイレの一室に身を
潜めながら、
” ここじゃ、見つかるかもしれない ”
と思えば、それに呼応するかのように
追跡者がトイレまでやってきて、
順番に個室をチェックしはじめる。

夢を見た本人が、見つかった場面を頭の中
で想定すれば夢の中で再現されるわけです。
想定すること自体が、夢という脳内世界では
” 創造 ” そのものだから。

なので、捕まってしまうと思えば、
捕まりますし、ギリギリで切り抜けられる
と思えば、そういう展開になる。

追われていることすら忘れてしまえば、
追跡者は、いつの間にか消えてしまう。

つまり、追跡者の夢を見ている人は、
知らず知らずに夢をコントロールしている。

一体、この現象が、
金縛りと、どう関係するのでしょう?

想定された恐怖

金縛りに直面した時、
その人は、まず、何を思うのでしょう?

テレビやインターネットで心霊現象に
関するエピソードを知ったという人なら、
まず ” 幽霊の仕業 ” という連想をするかも
しれません。

そして、目を開けると寝ている自分の足元に
映画 ” リング ” に登場した貞子さながら
女性の幽霊が白いドレスを着て立っている。

もしかしたら、貞子ではなく、
映画 ” エクソシスト ” のリーガンを
思い浮かべる人もいるかもしれない。

” 連想 ” によって夢は形成される。

” 金縛り ” という身動きの取れない状態に
陥った時に、その人が最も恐れるイメージが
映像化される。

金縛りになった時にポジティブなイメージを
思い浮かべる人はいないでしょうから、
ほとんどの場合、それは悪夢として描かれる。

筆者の場合ですが、金縛りを何度も体験して
いるうちに、夢のストーリーが徐々に変化
していきました。

最初の頃は、幽霊などが登場する怪奇現象
として描かれていましたが、そのうちに、
家に泥棒が入ってくるとか、大勢の人に
笑われるとか、親戚の子供たちがバタバタと
家に上がり込んでくるという現実的な夢に
変わっていったのです。

つまり、最初の頃は ” 金縛り “から、
心霊現象を連想していたが、それは霊とは
無関係であることを自覚し始めると、
連想する対象が、移り変わっていったという
ことでしょう。

体が動かない状況で、
” もし、泥棒が入ってきたらどうしよう ”
と思えば、窓ガラスの割れる音がして、
足音が聞こえてくる。

大勢に笑われる夢や親戚の騒がしい子供
たちが家に遊びに来る夢は、もはや、
金縛りの最中に普通の悪夢を見ています。

他にも、切符を買って電車に乗ったり、
窓を開けて鳥のように空を飛ぶという
悪夢ではない夢を見ることもありました。
そういった時は、ほぼ ” 明晰夢 ” の状態です。

” ああ、今、金縛りになってるな。
どうせなら、ちょっと空中遊泳でも
してみようか ”

つまり、金縛りの状態で起こる幻覚にも
似た様々な悪夢は、それ以外の夢と同じく
自ら作り出したイメージなのです。

綻びを見つける

金縛りの最中に何らかの悪夢を見たという
場合に、それがリアルなのか、単なる
夢なのかを確かめる単純な方法があります。

それは、夢の細部を観察することです。
そこには、必ず ” 綻び ” を見つけることが
出来る。

次に、筆者が体験した金縛りの一例を
紹介しましょう。

体に違和感を感じ金縛りにかかる。
 
自分はベッドの左端に寝ており、
少し体を動かすと落ちてしまいそうだ。
 
首だけがわずかに動かせる。
左側を向くと、ベッドの下には深さ
100mほどの巨大渓谷が広がっており、
谷底には溶岩が赤々と煮えたぎっている。

谷底は、まさに ” 地獄 ” を彷彿とさせる
光景でした。

そして、この夢で最も奇妙な点は、
筆者が左を向いて奈落の底を目撃したとき、
映画撮影でクレーンカメラが後ろに移動する
かのように景色がズームアウトしていった
のです。

そして、筆者自身の寝姿がフレームイン
していった。まるで映画の演出です。

この夢は、明らかに筆者自身の ” 地獄 ”
のイメージが再現されたものです。
迫力を出すために映画撮影の手法を
取り入れた・・ それに気づいた時、
金縛りは自然と解けた。

つまり、この夢における ” 綻び ” とは、
過度に凝った映像演出だったわけです。

仮に、あなたが金縛りになり、何らかの
悪夢と見たとしましょう。

まずは、あなたの寝姿勢から、現実的に
見えるはずのないカットが無いかを
探してみましょう。

例えば、仰向けのあなたに跨って、
見知らぬ女性、もしくは、男性が両手で
あなたの首を絞めているとします。

首を絞められているわけですから必然的に
顔は上を向く。その向きで相手の顔が確認
できるとしたら、少し変じゃないですか?

下に顔を向けられるなら、完全に決まって
いないことになります。苦しむ表情を確認
するにしても、相手にとって相当無理な
姿勢でしょう。

後から考えてみると、おかしな
シチュエーションだったりすることは、
夢の世界ではよくあることです。

” 綻び ” を見つけた瞬間に金縛りが解ける
としたら、それはあなたが自分の作り出した
呪縛から解放されたということです。

 

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