予知夢が認知されない理由|三つの障壁

夢が時折、未来の出来事を予知する。

それは、特定の特殊な能力を持った人だけ
の話ではなく、また、人生に一度きりの
奇跡体験でもありません。

普通の人々が日常的に見ている。

一般的な認識では、予知夢とは、どちらか
と言えばオカルトとして扱われることが多い。

もし、あなたが日常会話の中で予知夢の
話など始めたら、多分、周囲の人たちは
驚くでしょうし、あなたから離れていく
かもしれない。

ですが、引きつり笑いを浮かべながら、
あなたから離れていったその人も、実は、
見ている。

多分、一度も見ていない人を探す方が
難しいかもしれません。多くの人は、
それを見ていることに気がついていない
だけなのです。

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なぜ、認知されないのか?

筆者と同じように、気づいている人々は
いるとは思います。多分、ここを訪れた
あなたもその一人でしょう。

しかし、それが一般的に認知されない理由
の一つは、やはり、その数が少数だから、
ということはあるかと思います。

認知には ” 空気感 ” が必要です。

” 認知されていない ” という空気がある限り、
気づいた人々は、それを公にはしたがら
ないでしょう。待っているのは冷たい視線
だということを知っているから。

逆を言えば、誰もが知っていることなら、
それがデマであっても信じてしまう。
信じた理由は情報が正しいからではなく、
” 皆が言うから ” です。

また、認知が広がらないことがマイノリティ
だからという理由とは別に、夢に関する
いくつかの問題が障壁となっている。

その一つは ” 夢の閉鎖的性質 ” です。

まず、夢はシェアできません。
ドライブレコーダーのように一つの夢を
画面に映し出して大勢で検証するといった
ことは出来ない。

それが予知夢であっても、本当に見たのか
どうかは誰にも分からない。本人以外は。
すなわち、他人に対して予知を証明する
ことは出来ない。

仮に夢の内容を手紙に書き、内容証明郵便
として記録したところで、それは証明には
ならない。

なぜなら、夢は未来の出来事そのものを
映し出すことはないから。そこには、
必ず ” 翻訳作業 ” が必要なのです。

そして、” 翻訳作業 ” いわゆる夢解釈ですが、
それは、夢の性質を理解していないと難解
なパズルのように思えるでしょう。

二つ目の障壁が ” 難解な夢解釈 ” です。

現代の科学では、どんな夢を見たか、
それすら証明することは不可能です。
つまり、夢が未来の出来事を予知している
ことも同じく証明することは出来ない。

では、なぜ、筆者はそれを ” 断言 ”
出来るのでしょう?

ここで誤解無きよう断っておいた方が
よいでしょう。筆者は ” 断言 ” している
わけではありません。

経験として学んだことを個人主観として
一つの意見を述べているだけです。
そう言うしかありません。事実、誰にも
証明は出来ないのですから。

そして、認知されない最も大きな理由は、
見た夢を ” 忘れてしまう ” です。夢日記
でもつける習慣が無ければ、目覚めて
10分もすればそれを忘れるでしょう。

必然的に長期的な観測も行われない。

無論、予知と現実世界で起こる出来事
にはタイムラグがあるので、予知を認知
するためには長期的観測は不可欠です。

残念ながら、
私たちは以外に忘れっぽい。

三つ目の障壁は ” 長期的観測 ” です。

確証を得るということ

例えば、あなたが何か夢を見たとします。
それが未来を予知しているという確証を
得るためには、どうすればよいでしょう?

確証は得られないのです。永久に。

そもそも ” 確証 ” とは何でしょう?
それが、数学の公式のように誰が解いても
同じ回答になるというのであれば ” 確証 ”
と呼べるかもしれない。

しかし、それを求め続ける限り夢の性質
は理解できない。なぜなら、数学には
共通の概念が使用される。数字の ” 1 ” は
誰にとっても ” 1 ” です。

人によって、それが ” 2 ” であったり、
” 3 ” になったりすることは無い。
数字であれ演算子であれ、全員が
決められた共通のルールの上で答えを導く。

しかし、夢の場合は、共通認識もルールも
ありません。あるのは、夢を見た本人の
” 主観 ” だけです。

都合が悪ければ、都合のよい形へ変化する。
数字の ” 1 ” をアルファベットの ” I ” にする
こともあれば、一羽の鳥にすることもある。

何に置き換えるのか、というルールも存在
しません。私たちが個人的な都合に合わせて
勝手に置き換えるのです。

まず、前提として、科学的確証を得ること
は不可能である、ということは理解して
おかなければなりません。

あなたが何か夢を見て、それが未来の
出来事とリンクしていることに気づけた
としても、あくまで ” 多分、そうだと思う ”
というレベルの認識になります。

仮に、断言できるほど明確な未来予知が
夢によって示されたとしたら、それは、
単なる勘違いか、見ていないものを見たと
言って嘘をついているか、どちらかです。

最もシンプルな予知夢について考えて
みましょう。次は筆者が実際に体験した
出来事です。

電話が鳴る。

夢の中で電話がかかってきました。
その音で目覚めたのですが、その1分ほど
後に本当に電話がかかってきた。履歴には
眠っている時に電話がかかってきた形跡は
ありませんでした。

このケースでも断言することは出来ない。
単なる偶然かもしれませんから。

また、あなたから見れば、筆者が本当に
この夢を見たのかも分からない。筆者も
証明のしようがありません。

これが第一の障壁 ” 夢の閉鎖的性質 ” です。

海底からの気泡

確証を得ることは不可能であっても、
” 多分、そうだろう ” を体験することは
可能です。

第二の障壁 ” 難解な夢解釈 ” と
第三の障壁 ” 長期的観測 ” をクリアする
ことができれば。

” 長期的観測 ” は、夢を記録し、現実世界
の出来事と一つ一つ照合していくという
単純作業です。根気さえ続けば誰でも行う
ことが出来る。

運が良ければ、上記の例のように数分後、
数時間後という短い間隔でそれを体験する
ことがあるかもしれません。目覚めた後に
夢を覚えているのであれば。

もしくは、あなたは既にそういった体験を
されているのかもしれない。その場合は、
より長い期間も視野に入れて観測してみて
ください。

実際、出来事が起こった時、すっかり
忘れていた数週間前に見た夢を思い出す
瞬間があるかもしれません。

無論、夢には未来に関するものもあれば、
現在に関する夢もあるでしょう。やはり、
現在に関する願望が夢になる方が比率
として高くなると思います。

それを単なる願望夢として片づけて
しまわずに観察していくことは十分な
メリットがあると考えます。

その願望は過去に生まれ、現在に至り、
未来へと続くものならば、それは、
未来に関する夢にもなりうるから。

例えば、野良犬に追いかけられる夢を
見たとします。心の中の ” 焦り ” が犬
となって現れ、あなたを追い詰める。
捕まりそうになったところで目が覚める。

三日後、野良犬に追いかけられるが、
距離が離れていて容易に逃げ切ることが
出来たという内容の夢を見る。

さらに二日後、チワワに追いかけられる
夢を見る。あなたは小型犬ならば対処
できそうだと思い、振り向いてチワワを
追い払う。

これを五日間を通した夢の観測記録
として考えてみましょう。

夢の内容から察するに、徐々に脅威が
小さくなっています。つまり、心の中の
焦りが少しづつ解消されているわけですが、
重要なのは、チワワの夢を見た時点では、
あなたの中の焦りは、まだ、解消されて
いないという点です。

三日目に見た野良犬から逃げ切れた夢は、
現在進行形として作られていますが、
五日目に見たチワワの夢は、あなたの
メンタルの状態を追い越し、対処へと
転じています。

つまり、あなたが現在感じていることと、
潜在意識が感じていることに時間的ズレ
が生じることで、結果的にそれが
” 未来予知 ” として夢になっている。

海底から浮き上がる気泡のようなものです。

その気泡を最初に探知するのは、海底に
生息する潜在意識、あなたは海の上で気泡
が弾けて初めてそれを認識する。

その気泡は、あなたが認識するよりも
ずっと前から水面に向かって浮上し続けて
いたものです。

それが現在進行形の夢ならば、気泡の位置
が水面近くであり、あなたからも確認てき
ている状態。もしくは、弾けていく気泡を
スローモーションで見ているような状態です。

さて、第二の障壁となる ” 夢解釈 ”

夢に関心を持ったとしても、多くの人は
ここで離脱してしまう。

それは、もう、ご自身で夢を観察し続ける
以外に方法はないでしょう。

このブログでもなるべく分かりやすい形で
伝えているつもりですが、必ずしも
あなたのように記事を読んでくれるとは
限らない。

観察し続けることで、小さな ” 気づき ” を
得る。それが、夢に対する関心を高め、
より深い洞察へと導く。

誰かに押し付けられる答えでは、
” 関心 ” を育てることは出来ない。

” 関心 ” こそが、三つの障壁を打ち破る
ための鉄槌なのです。

 

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