潜在意識は夢を通して、常にメッセージを送ってきます。
それは、日常的な夢、悪夢、リアルな夢、そして神秘的な夢など、様々なタイプのものがある。
その中には、何か特別なメッセージに思えるような夢もあります。
夢占いでも、スピリチュアルメッセージとしての夢と、そうでない単なる雑夢を区別している場合もある。
しかし、筆者は、意味の無い夢は一つも無いと考えています。
もし、日常的な夢を ” 単なる夢 “と言うなら、天使が降臨する夢も ” 単なる夢 ” です。もし、日常的な夢から素晴らしい気づきを得たというなら、それは ” 特別な夢 ” になる。
それを特別にするかどうかは、夢を見た人が決めることです。
なので、あなたが見た夢が特別に見えなかったからと言って失望する必要はありません。
むしろ、絵に描いたような神託よりも、日常的な夢にこそ、現状を打破するヒントが隠されているかもしれない。
つまり、本当に価値のある ” リアルメッセージ ” です。
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夢の性質
夢には、共通するいくつかの性質があります。
そして、その性質は、スピリチュアルメッセージと雑夢を別々に扱うことが、あまり意味の無いことだと教えてくれます。
最初に ” 雑夢 ” と呼ばれる簡単な夢から見ていきましょう。例えば、誰でも見たことのあるトイレの夢。
尿意を感じながらも布団から出たくない時、夢の中でトイレに行くことがあります。身体の不快感を誤魔化して、眠り続けるために作られたシンプルな夢です。
メッセージとしては、次のようなことかもしれません。
” 今すぐ起き上がってトイレに直行すべき ”
これを単なる夢として片づけることは可能です。メッセージも分かり切ったものですから、特に気にする必要は無いかもしれません。
ただ、ここに、基本的な夢の性質の一つを見つけることが出来る。
” 眠り続けるために自分を誤魔化した ” という性質です。
夢は常に、私たちの睡眠を妨げる要因をバーチャルな偽装によって排除しようとする。この性質を踏まえて夢を読み解いていくことになります。
第二の性質
夢は、” 主観 ” だけを描く。
これも夢の性質の一つです。それがどういったメッセージであれ、主観というフィルターを通して夢になるということです。
仮に、外部から何らかのシグナルを受け取ったとしても、それらは、そのフィルターを通して夢に描かれる。
トイレの夢で言うならば、身体から伝わる不快感が夢を作るきっかけを与えているわけです。
当たり前ですが、尿意が夢を作るわけではなく、それを感じた潜在意識が夢を作っている。
＊
その外部刺激が身体的なものに限らず、スピリチュアルな波長のようなものであったとしても、未来からのシグナルであっても、それを受け取った潜在意識の ” 主観 ” によって夢は描かれる。
つまり、夢を見る人が何らかの未知のシグナルを感じ取って、それを神様からのメッセージだと思い込めば、夢に神が登場するわけです。
無論、それは、その人の ” 神のイメージ ” でしかないのですが。
仮に、スピリチュアルな存在が、それを信じない人にメッセージを送ったとしたら、無論、神を信じていないわけですから、神ではなく、別のものとして登場するかもしれません。
例えば、変わった模様の蝶とか、学生時代に世話になった恩師とか、別れた元恋人とか、弁護士とか・・
いずれにせよ、見た目だけで、それを単なる夢だと決めつけることも出来ない。( あくまで、スピリチュアルな存在があると仮定しての話ですが )
第三の性質
さて、全ての夢が、トイレの夢のように単純なものならば理解するのは容易でしょう。しかし、大抵の夢は、もっと複雑な構造を持っています。
そして、どこまで行っても意識の中のイメージに過ぎませんから、数学のように証明することも出来ません。すなわち、夢の意味を答え合わせすることが出来ない。
ただ、現実世界で生きている私たちは、明確な答えを欲しがるものです。
” 今朝見た夢は、スピリチュアルメッセージなのか、それとも違うのか？ ”
その問いに明確に答えられる人は、地球上には存在しないでしょう。
もし答えられるとしたら、その人は、神や霊魂の存在を証明出来るでしょうから。それは、答えの無い問いです。
＊
そして、第三の性質がそれです。証明することの出来ない答え無き創造物。それが、夢です。
夢を理解するためには、理論的に理解しようとするべきではありません。と言って、感覚を研ぎ澄ませて宇宙のエネルギーと交信する必要も無い。
ただ、あなたの ” 主観 ” だけが、あればよいのです。
そして、誰かに証明する必要も無い。あなたの中で解決できたなら、それが正解です。そもそも、夢とは、そのために作られるのですから。
夢とは、誰かと繋がるためのものではなく、あくまで自己完結した世界です。
メッセージとは？
次は、筆者が見た夢の一例です。
暗闇の遠くに扉が見える。
その扉は神々しい光を放っている。
それは、まるで ” 天国の門 ” といった様相で、ある種の畏敬の念のようなものを感じました。
しかし、寝ぼけながらも意識がはっきりしてくると、それは寝室の高い位置にある小窓に朝日が差し込んでいただけだった。
半分眠っている意識の中、遠近感が狂ってしまい、4メートル先の小さな窓が遠くの大きな扉のように見えていたのです。
つまり、単なる錯覚ということですが、問題なのは、筆者がそこに ” 神 ” を感じ、恐れを抱いたという事実です。
もちろん、実際に神を見たと言っているわけではありません。
例えば、困っている時に助けてくれた恩人が神様に見えるといった話は聞きますよね。
その時期、メンタルが落ち込んでおり、不安定な状態だった筆者は、心の中で ” 神 ” を求めていた。故に、いつも見ているはずの小窓が神秘的なメッセージに思えてしまった。
” 深刻な状態に陥る前に手を打たなければならない ”
筆者にとってこの夢は、メンタルが危険水域に達しはじめているという注意を促すメッセージです。
＊
もし、あなたが、自分の見た神秘的な夢をスピリチュアルメッセージだと期待して、この記事を読んだというなら、少しガッカリさせたかもしれません。
ですが、筆者は、決してスピリチュアルな力を否定しているわけではないのです。
それは、宇宙とか、天空の彼方にあるわけではなく、一人一人個々の中にあるものだと考えます。
魂が肉体に宿るとするなら、あなたの中にも魂はあるわけですから、まさに、あなた自身がスピリチュアルな存在と言うことも出来る。
スピリチュアルメッセージは、霊魂や天使だけの専売特許ではありません。それだけが、あなたを導く唯一の方法でも無い。
あなたの潜在意識にも、本人が気づかないこと、まだ見ぬ可能性を察知する能力がある。
そして、潜在意識から送られてくるメッセージは、心の奥底にある ” 自身を導く力 ” そのものです。それは、ある意味、スピリチュアルメッセージと言えないでしょうか。
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