日常生活というのは、大抵は、毎日、
似たようなパターンの繰り返しです。
ドラマのような劇的展開は、
まず、起こらない。
もし、あなたがトラブルを暗示する夢を
見たとしても、お決まりの生活パターンに
照らし合わせれば、そのトラブルが何か、
ある程度は予測することが出来ます。
仕事のトラブルを暗示しているなのら、
トラブルに繋がりそうな事柄は、大抵、
リストアップ出来る。
夢の内容だけでなく、実現しそうな未来を
考えれば、夢の意味を絞ることも可能です。
ただし、あなたの日常が、
” いつもどおり ” だった場合の話ですが・・
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夢の中で届いた郵便物
次は、とある女性が見た夢の一例です。
ポストに封筒が入っている。
発送元は試験センター。
開封して中をのぞくと、
そこにはさらに封筒が入っている。
それを取り出して中を開けようとするが、
なかなか開けられず、
少し、イライラしている。
この夢を見た女性は、パソコン技能に
関する資格を取るために、先日、試験を
受けてきたばかりでした。
夢の中で彼女は投函された封筒を見つけ、
試験センターからの結果通知だと思い、
合格か不合格かを確かめようとした。
*
単に、彼女の ” 試験結果を早く知りたい ”
という気持ちが夢になったのかもしれません。
そして、試験結果について、予測される
未来は、合格か、不合格かという二つの
パターンしかありません。
さて、夢の内容では、合格か、不合格
なのかは、結局、分からないままに
なっています。
結果を知りたい彼女から見ると、実に
もどかしい状況の夢ですが、こういった
場合は、どう解釈すればよいのでしょう?
最初に把握しておくべきこと
夢を解釈するときに、夢の内容だけを見て
判断してしまいがちですが、それだけでは
不十分です。
まず、夢の内容を解釈する前に、彼女が
結果通知をどんな気持ちで待っているのか
という点を整理しておく必要があります。
彼女の心構えによっては、夢の内容も
その解釈も変わってくるからです。
例えば、試験に手応えが無く、
” ああ、多分、落ちているな ”
と思っているなら、きっと不合格通知が
来たとしても ” ああ、やっぱりか・・ ”
という気分になるでしょう。
こういった場合、例えば、封筒を開けると、
次回の試験日のお知らせが入っている
といった夢が作られたりする。
不合格確定を知っている潜在意識が、
一足先に次回の試験について、すでに意識
を向けているわけです。
もしくは、不合格は分かり切ったこと
として、別に気に留めることでもないと
夢にすらならない可能性もあります。
則ち、試験に対する意気込みや、試験を
受けたときの手応え、不合格だった時の
ショックの大きさなど、
様々な要素が夢を読み解くためのヒントに
なるので、前もってリサーチしておく
必要があるのです。
*
彼女については、今回の試験に対しての
意気込みは、時間を費やした分、合格したい
という気持ちは強く、手応えとしては、
半々ぐらいとのことでした。
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試験の結果はどうだったのか?
夢の中では、結局、結果が分からないまま
終わっています。
筆者は、当初、次のように考えました。
彼女の中に試験結果を早く知りたいという
気持ちと ” 不合格だったらどうしよう ”
という結果を知りたくない不安が心の中で
葛藤し合っていると。
そのじれったさが、今回の夢になった・・・
つまり、未来の出来事を暗示している
わけではなく、彼女の現在の心境が
夢となった。
しかし、この解釈は誤りでした。
*
後日、彼女から送られてきたメールには、
その経緯が書かれていた。
その夢を見てから数日後、実際、自宅に
結果通知の封筒が届き、それを開いてみると
” 不合格 ” とあった。
彼女は必死に時間を割いて努力してきた
結果、たった数点の差で合格に至らなかった
ことがとても悔しかったと言います。
それから、さらに数日後、試験センター
から、もう一通封筒が届いた。
彼女は、次回の試験についてのお知らせか
何かだろうと思い、中を開いてみると、
試験問題にいくつかのミスがあったことを
お詫びする文面と、採点をやり直した結果が
記されていました。
ギリギリ不合格だった彼女は、
” 合格 ” になっていたのです。
夢の中で描写されていた
” 封筒の中のもう一つの封筒 ” は、
これを意味していたのです。
彼女の潜在意識は、合格と不合格の二つの
通知を受け取るという混乱した状況を
夢として描いていた。
自分が合格だと知った時、彼女は
ほっとしながらも、この紛らわしい展開に
気持ちを振り回されたことが、少し、
腹立たしかった。
夢の中で感じた苛立ち。
それは、置き換えられた現実世界の出来事
に対するもの・・
だったのかもしれません。
1%のインパクト
今回、筆者は誤った解釈をしました。
それは、” こういった夢は、大抵は
この解釈で片付くものだ ”
という筆者の中の固定観念が原因だった
と言えます。
冒頭では、日常はパターン化されている
ので、未来に起こる出来事を大方は
予測出来ると言いました。
しかし、必ずしも、
その通りになるとは限らない。
確かに現実世界には、頻度は少なくとも、
偶然や奇跡のような出来事が実際に起こる
ことがあります。
それが、その人に深く影響することなら、
無論、夢になるでしょう。
天気予報が90%晴れだったとしても、
10%は雨が降る可能性があるわけです。
そして、もし、10%が実際に起こる
としたら、潜在意識は晴れの日に
なぜか傘をさしているという夢を作る。
つまり、雨が降ることを知っている
わけですが、それは気象予報のように
数学的確率によって割り出した推測
ではなく、実際に未来の状況を目にした
反応なのです。
*
私たちは、常に固定観念に縛られています。
無論、筆者もそうです。でなければ、
日常生活をスムーズに送ることが出来ない。
人は、あらゆることを既存の経験や知識を
ベースに推測しながら行動する生き物だから。
その中で知らず知らずに奇跡を否定し、
それが、時に誤った見方を作る。
それが、99%正しく思える考えであっても、
常に否定を受け入れるスペースは、開けて
おかなければならない。
例え、1%であっても、
その1%が固定観念を覆すこともある。
一人の天才の閃きによって、世界の常識が
変わることがあります。逆を言えば、
一人の君主の思い込みで国家が滅びる
こともある。
きっと、あなたの中にも 1%の例外は
あるのでしょう。
それは、もしかすると、
あなたの人生を変えるインパクトを
持っているかもしれない。
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