夢の中の ” 着信音 “|それは何かの知らせ?

夢の中で電話がかかってきたり、
メールの着信があったという場合、

それを知らせる ” 着信音 ” も
夢を解くための判断材料の一つとなります。

ただ、夢の中で長いストーリーの一部
として携帯電話やスマホが登場する
という場合は、
ストーリー全体の文脈を読み取った上で、
それらの役割を考えることが必要です。

もし、そうではなく、
目覚めの寸前に見た短い夢であったり、
ストーリーとは無関係に電話が鳴るといった
不自然な演出の場合は ” 着信音 ” に何らかの
意味が込められているかもしれません。

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外から侵入する音

夢の中の音には、
二つのパターンがあります。

一つは、眠っているときに聞こえた音が、
夢の中で何らかの形で聞こえるという
外からの侵入です。

例えば、部屋の前の道路に
大きなトラックが横切ると、
夢の中で地響きが聞こえるとか、

家族に起こされるときに、
夢の中で名前を呼ばれるなど。

やはり、夢の中の着信音も外から侵入した
音によって作られることがあります。

よくあるのが目覚まし時計のアラームが
夢の中では携帯の着信音として描かれる。

潜在意識は、常に睡眠の妨げになる要因を
排除しようとしますから、
起床時間を知らせる目覚まし時計の音を
別の音にすり替えて誤魔化そうとする。

それが時計ならば、
自分が起きて止めなければなりませんが、
電話ならば、ほっておけば勝手に切れるので
眠り続けることが出来る。

しかし、実際は時計のアラームですから、
夢の中の着信音は目覚めない限り、
永久に鳴り続ける。

もう一つのパターンは、その音が
純粋に夢の中の音であった場合です。

では、実際に夢の中で着信があった場合は、
どのように解釈すべきでしょう?

予定された着信音

次は、筆者が見た夢の一例です。

薄暗い部屋でソファーに腰かけている。
 
突然、テーブルに置かれた
携帯電話がけたたましく鳴り出す。
 
電話に出ると
ザーッという砂嵐が聞こえる。

薄暗い部屋で何もせず、電話を前に
ソファーに腰かけているといった状況。

目の前に置かれた電話が鳴り出す予定で
夢が組み立てられています。

つまり、筆者は夢の中で携帯電話が
鳴り出すことを何となく知っているのです。

この夢の注目すべき点は、
” けたたましい着信音 ” という部分です。

夢の中の着信音は、当初、
実際に設定していた音と同じものでした。

ただ、夢の中では、
なぜか ” けたたましく ” 感じた。

言葉で説明するとそれだけなのですが、
いつもの音でありながら、フィーリング的に
いつもとは違って聞こえた。

無論、音量が大きいというわけではなく、
それは、妙に不快な音でした。

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音の感触

この着信音から感じた
” 音の感触 ” は重要です。

例えば、同じメロディーであっても
” 軽やか ” に聞こえたとか、
” 清々しく ” 聞こえた。

もしくは ” 懐かしい響きだった ” など、
夢を見た本人にしか分からない
着信音から感じ取った ” 感触 ”
というものがあります。

” 音色 ” に似ているかもしれませんが、

ただ、鈴の大きさによって若干、
音が変わるといった明確な違いではなく、
もっと感覚的な ” ニュアンス ” です。

まず、その音の感触を
よく観察してください。

単なる ” 軽やか ” ではなく、
同時に軽薄な感じもしたなど、
他人には伝えることができない感情の
些細な色の違いですら仕組まれた
演出なのです。

要するに
何の音であったかということよりも、
その音を聞いて、どう感じたか?

ということが観察すべきことです。

今回の夢の場合は、けたたましい着信音は、
筆者にとって ” 静かな時間を突然、
邪魔されるような不快感 ”

例えるなら、早朝、まだ眠っていたいのに、
突然、誰かに部屋のカーテンを
開けられたときのような。

つまり、その着信音は、
” 悪い知らせ ” を暗示しています。

受話器の向こうの砂嵐

夢の最後では、電話に出ると
砂嵐という形で終わっています。

悪い知らせを砂嵐で打ち消したい
という心理がこの場面から伺えます。

筆者には、その砂嵐の音も耳障りで
嫌な音でした。

” 悪い知らせを聞くぐらいなら
不快な砂嵐の音を聞いていた方がマシだ ”

という気持ちが夢の中で悪い知らせを
砂嵐にすり替えているのです。

後日、実際に
筆者の元に電話がかかってきます。

そして、
休日に仕事の予定が入ってしまった。

前日、上司がスケジュールが
遅れていることをぼやいていたのは
知っていましたが、筆者には無関係だと
思っていたのです。

潜在意識は、その時点で
何かを感じ取っていたのでしょう。

休日出勤をしてくれる人が
他にいなかったということでした。

夢の中の着信音は携帯電話からの連絡を
そのまま描いていたわけですが、
不快な着信音と砂嵐は、

” 静かに休日を過ごそうとしていた時に
割り込んできた面倒事 ” を暗示していた。

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夢の中のフィーリング

夢の中で
電話やメッセージの着信があった時は、
その音をよく思い出してみてください。

今回の夢では、着信音に感じた ” 感触 ” に
注目しましたが、設定された着信音が
違っていたというわけではありません。

例えば、自分がいつも設定している
着信音とはメロディーが違っていた
という場合もあるでしょうし、

それが電子音であっても聞き慣れない
架空の音だったというケースもあります。

いつも設定している音が
別のものになっていたとしたら、
それは、あえて仕組まれた演出です。

それは、いつもの着信音では伝わらない
メッセージを伝えるための ” 変更 ” なのです。

例えば、
プライベートの携帯電話の着信音が、
なぜか、職場の内線電話の呼び出し音に
すり替わっていたなら、今回の夢と同じく
プライベートの時間に仕事の連絡が入る
暗示なのかもしれません。

もし、滅多にかかってこない珍しい人から
連絡が来ると言った場合は、
着信音の音色は聞いたことのない
奇妙な音になるかもしれません。

” こんな着信音あったっけ?
何となく聞いたことがあるような・・ ”

まさに、そんな人いたっけ?
という曖昧な認識が、
音として表現されているわけです。

さて、先ほどは暗示としての夢について
解説をしましたが、もちろん、
単なる願望夢として着信音が鳴るという
可能性もあります。

ソワソワしながら好きな異性からの連絡を
待っているというならば、
つい眠ってしまった時に
夢の中で着信があるかもしれません。

それは、会社に遅刻する夢と同じです。

潜在意識は、高まる気持ちの焦りを抑制し、
眠り続けるために仮想的状況を再現するのです。

” 大丈夫、君は会社に向かっている。
だからこのまま眠っていていいんだよ ”

” 大丈夫、
ほら、好きな人からかかってきたよ。
これで目覚める必要は無くなったよね ”

自身の心に問いかければ、それが、
単なる願望が映像化されたものかどうか
ぐらいは容易に分かるでしょう。

よくアニメでは、登場人物の動作に合わせた
ユニークな効果音がつけられることがあります。

仮面ライダーの変身シーンのように、
何か魔法のような特殊効果が使われる時に、
現実世界には存在しない音を割り当てます。

きっと、効果音の技術者がいて、
シーンに合わせてイメージに
合ったものを作るのでしょう。

夢の作り手である潜在意識も、
似たような作業をすることがあります。

それは、架空の音として夢の中で使われる。

これらはイメージとしての ” 音 ” ですので、
結局は、その音に対して何を感じるか
ということが、音の作り手の意図を
読み解くことになるのです。

今回は携帯電話の着信音を中心に
解説しましたが、
この ” フィーリング重視 ” の考えは、
夢を読み解くために常に必要なものです。

” 音 ” だけではなく、夢の中の
あらゆるものに言えることなのです。

 

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