夢の中に登場するものが、
必ずしも名前のついた実在するもの
ばかりとは限りません。
見たこともない形や、
何かと何かが合成されたような物体、
使い方の分からない道具、
意味不明の機械など、
夢占いで調べようのない
このようなアイテムは、
一体、どのように解釈すべきでしょうか?
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謎の物体X
次はとある女性が見た夢の一例です。
デスクの引き出しを開けて、
文房具の整理をしている。
引き出しの中には、仕切りがあり、
定規やペンが綺麗に整理されている。
下に落ちていた見かけない文房具を拾う。
これをどこに入れようか迷っている。
この夢を見た女性は、
見たことのない文房具の形を
目覚めた後も鮮明に覚えていました。
彼女の説明では、消しゴムより
少し大きめの穴の開いた箱で、
最初は鉛筆削りかと思ったが、
鉛筆を入れるには穴が小さく、
蓋を開けて中を見ることも出来ない
といった奇妙なアイテムだった。
そして、用途の分からない
その ” 何か ” を捨てるわけにも行かず、
どの仕切りに入れようか迷っている。
夢の舞台が勤務先のオフィスということなので、
この夢が仕事に関する夢だというのは、
何となく察しがつきます。
実際、彼女の使うデスクの引き出しは
綺麗に整理されているということなので、
彼女の性格の一面が垣間見えます。
さて、この夢は、
どう解釈したらよいでしょう?
最も信頼出来る情報源
この夢でポイントになるのは、
やはり、デスクの下に落ちていた謎の物体です。
それは、消しゴムでも鉛筆削りでもない、
全く用途が分からない ” 何か ”
*
このように夢の中に、
見たこともないアイテムが登場した場合、
現実世界には存在しない無名のその物体を
夢占いで調べることが出来ません。
そもそも文房具なのかすら分からないものを
” 夢占い 文房具 ” や、
” 夢占い 鉛筆削り ”
というようにキーワード検索を
するわけにもいかない。
こういった場合、外部の情報に頼らずに
自らの心に問いかけることが必要です。
しかし、” 心に問いかける ” と
漠然としたことを言われても、
何をしていいのか分からないでしょう。
具体的に説明すると、
この夢の場合は次のようなことです。
*
その用途不明の物体を
手に取ったとき夢の中で何か考えたか?
物体を手に取ったときの感触、
または印象は、どうだったか?
なぜ、それがそこに落ちていたか、
その経緯を知っていたか?
もしくは、
” 多分、誰かが落としたんだろう ”
というような推測を頭の中でしたか?
*
ほとんどは夢の中で自分の感じていたこと、
思ったこと、考えたことなどが対象です。
もし、
” どうだっけ?
何も考えていなかったと思う ”
と言うなら、
” 何も考えていなかった ”
という心の空白にも
何らかの意味があるかもしれません。
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謎を解く手掛かり
彼女に物体の印象を細かく尋ねたところ、
物体は固い素材で出来ていて、
簡単には開かない。
唯一、真ん中に開いた小さな穴だけが、
中の様子を少しだけ覗けるようになっているが、
中はゴチャゴチャしていて、
よく分からなかったと言います。
彼女は、それを持って、
どの仕切りに入れようか迷っている時に、
次のように思ったそうです。
” これは、自分の手に余るものだ。
きっと価値のあるものだろう ”
*
ここまでの彼女の話を聞いて、
筆者は、この謎の物体が
彼女の仕事に関係する ” 何か ” を
例えているのだと思いました。
例えば、
会社で秘密裏に進められているプロジェクトを、
蓋の開かない箱として表現しているなど。
ただ、彼女の仕事は一般的な事務職ということで、
経営者や上級管理職でもない限りは、
この線は無さそうです。
一体、謎の物体は、
何を例えているのでしょう?
*
筆者は、この夢を見るきっかけに
なりそうな出来事が無かったかを
調べるために次の質問をします。
” 現在の仕事の状況で何か
いつもと違っていることはありませんか? ”
現在、彼女の働く職場では、人手が足りず、
以前から求人を出していたのですが、
ようやく、来週、一人、
入ってくるということでした。
この事情を聞く限り、
次のような推察が成り立ちます。
謎の物体は、人である。
そう考えると、彼女の夢の中の行動が、
何となく理解出来ます。
*
その物体を拾って、
自分の引き出しにしまおうとしているが、
どこに入れるか分からないという場面、
新しく入ってくるその社員は、
彼女の中でカテゴライズ出来ない
どう扱ってよいのか分からないタイプの人物。
外部とのアクセスをするための
穴はあるが、蓋は開かない。
一応の会話は出来るが、
心の内を簡単には見せない人物。
そして、その人物には、
何か価値のあるものが隠されている。
彼女が、手に余ると感じるほど、
有能ということなのかもしれません。
もっともらしい意見
今回のように謎の物体が夢に登場した場合、
どうキーワード検索すべきか
戸惑ってしまいますが、
こういった場合、夢を作ったのは、
それを見ている本人だということを
忘れてはいけません。
つまり、その物体を作ったのも
本人なのです。
*
芸術作品を最も理解しているのが、
それを作った芸術家であるのと同じように、
その夢を最も理解しているのは
それを作った人です。
答えを外部に求めることで、
不必要な情報に振り回され、返って
正しい答えを遠ざけてしまうこともある。
例えば、大きな白いキャンバスに
バケツで絵の具をぶちまけて、
偶然出来た作品を見て、評論家が
あれこれ解説するようなものです。
” これは現代社会に鬱積している不満を
表現している ” とか、
” 現代アートに投げかけられた
反逆的思想だ ” とか、
何となく最もらしいことを言ってはいますが、
結局、どのようにでも解釈出来るのです。
しかし、脚立の上で
キャンバスを見下ろすあなたは、
単に手が滑ってバケツを
落としたことを知っている。
それでも評論家の解説の方が
正しいのでしょうか?
*
ブラウザにキーワードを入力する前に、
あなた自身の心にアクセスしてください。
そして、問いかけ、深く掘り下げる。
導き出した答えが正しければ、
” 腑に落ちる感覚 ” があります。
それは、誰かに説明することが出来ない、
とても個人的な感覚です。
強いて表現するならば、
” 言っても伝わらないだろうけど、
自分だけは知っている ”
というような感覚です。
関連記事 : 夢の中の ” 謎の人物 “|” 正体不明 ” の正体
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