心当たりの無い夢|未来を暗示するケース

目覚めてから、” なぜ、こんな夢を見たんだろう? ” と思うことがあります。心当たりの無い夢。

それは、大抵、支離滅裂なストーリー、奇妙な設定になるため、心当たりがある方が少ないかもしれません。

では、心当たりのある夢とは、どういったものでしょう?

例えば、受験生が全く予想外の範囲が試験に出て冷や汗をかいている夢とか、会社で嫌いな上司に嫌みを言われたその夜、夢の中でその上司に仕返しをしているというような場合、それは、日常の出来事が夢になったのだと誰もが思うでしょう。夢が何を伝えているのか何となく理解できる。

ならば、心当たりの無い夢とはどういうものか?

例えば、戦場で兵士となって銃撃戦に巻き込まれる夢とか、巨大なドラゴンに追われる夢のような絶対に実現することが無い設定もある意味 ” 心当たりの無い夢 ” と言うことも出来ますが、筆者の想定する夢はそれとは少し違います。

心当たりの無い夢とは?

もし、夢の中で、あなたが戦場に駆り出された兵士だったとして、無論、それは空想上のシチュエーションであって実現することはないでしょう。

こういった視点で見れば、確かに、それは ” 心当たりの無い夢 ” です。

しかし、夢で描かれていたものは、実際の戦場を描いていたわけではなく、あなたの心の中の葛藤を ” 戦争 ” というものに置き換えて描いた結果だとすればどうでしょう。

そして、あなたが夢を見た時期に、仕事を優先すべきか、プライベートを優先すべきかで悩んでいたとしたら、夢の中で描かれている ” 戦争 ” は、あなたにとって ” 心当たりの無い夢 “とは言えなくなる。

それは、置き換えられて全く別のシチュエーションになってはいますが、明らかにあなたの現在の状況を元に作られた夢です。

筆者の言う ” 心当たりの無い夢 ” とは、こういったタイプの夢のことではありません。

例えば、あなたが次のような夢を見たとしましょう。

オフィスにて。
 
隣のデスクに積み上げられた大量の資料が崩れてきて自分のデスクを滅茶苦茶にする。

あなたの働くオフィスでは、仕事の資料はパソコンの中にあるので山積みになるほどの資料は無いとします。

つまり、夢に描かれたことは現実にはありえない状況。あなたは、目覚めてから夢の意味を考えてみたが心当たりが無い。

” 何なの、天井に届くぐらいのあの資料の山は? ”

その数日後、職場で病欠が出て、その社員の仕事があなたに回ってきて、その日のスケジュールが滅茶苦茶になる。

夢の中のデスクのように。

潜在意識は、病欠によって押し付けられた他人の仕事を高々と積み上がった資料に置き換えているわけです。

他人の仕事をするのは骨が折れますが、資料の山が崩れたというだけならその場で後片付けすれば済む話です。

潜在意識は、実際の出来事をより解決しやすいシチュエーションに置き換えて気休めにしようとしている。

仮に、夢を見た時点であなたが、もし、

” あの資料の山は現実にはありえないから、きっと何かの象徴なのだ ”

ということに気づいたとしても、夢を見た時点では出来事はまだ起っていませんから、夢の中の資料の山が何を意味するのかが分からない。

それは、実際には ” 押し付けられた仕事 ” を意味するのですが、その時点のあなたには心当たりの無い象徴なのです。

実際に、出来事が起こってから、資料の山が何を意味していたのかがようやく分かる。

つまり、筆者の言う ” 心当たりの無い夢 ” とは、夢をある程度読み解いた後に、その解釈に何も思い当たるようなことが無いという夢のことです。

この ” 心当たりの無い夢 ” は、未来を暗示している可能性があります。

夢は未来そのものを描かない

夢は実際に起こる出来事そのものを映像にしない。( 特定の例外を除いて ) 潜在意識にそれを直接描く動機が無いからです。

夢が作られる目的は、例えば、あなたがストレスを抱えているならば、それを ” 解消 ” するためです。

なので、会社で上司にパワハラを受けるという出来事があったとして、潜在意識がそれを夢で忠実に再現したりはしない。それを再現することに何のメリットもないので。

逆に、自分のミスは実は上司が原因だったという展開にして、反撃する夢は作るかもしれませんが。

これが、未来を暗示する夢あっても同じです。未来の出来事そのものが夢になることは無い。

それを描く理由が無いからです。

ここで、次のような疑問を持つかもしれません。

” 潜在意識は私たちにメッセージを送っている。それは、未来の出来事そのものを描く動機になるのでは? ”

例えば、リアルな交通事故の夢を見せ、” これがあなたの未来よ、注意して! ” と私たちに警告しているという見方です。

確かにそう考えれば、出来事そのものを再現する意味はあるのかもしれません。ただ、潜在意識は、私たちにメッセージを送ったりはしない。

筆者は記事の中で ” メッセージ ” という言葉を使うことがありますが、それは、あくまで便宜上です。

厳密に言うと、夢はメッセージではない。

仮に、数日後にあなたの身に悪い出来事が起こるとしましょう。それを察知した潜在意識は、もっと直接的なアプローチを取ります。自ら回避するために夢を作る。

あなたに警告を送るためではなく。

そもそも、潜在意識はあなた自身です。自分で書いた手紙を自宅のポストに入れたりしないのと同じす。潜在意識が察知したということは、あなた自身が察知しているわけですから、警告することに意味はありません。

つまり、” もう、知ってる ” という前提で夢が作られる。

先ほどの書類の山が崩れる夢を振り返ってみましょう。

実際に起こる出来事は、” 押し付けられた他人の仕事 ” ですが、それを ” 書類の山 ” に置き換えて、降りかかるダメージを軽減しようとしています。

潜在意識は夢の設定を作り変えて、その出来事に直接対処するのです。そして、眠っている私たちは、潜在意識が対処している姿を ” 夢 ” という形で目撃しているだけです。

夢は、それが未来の出来事であっても、その出来事に対する ” リアクション ” が描かれるのであって出来事そのものを描かない。それが、私たちには暗示のように謎めいたストーリーに見えてしまう。

リアクションとは?

” リアクション ” というのは、夢の中で私たちがとっている態度のことではありません。

例えば、夢の中で怪物に追われるとしたら、誰でも逃げ出すか安全な場所に隠れるでしょう。ここでは、” 逃げる ” というリアクションをとっている。これのことではありません。

ここで言う ” リアクション ” とは潜在意識の反応のことです。つまり、怪物を登場させてあなたを追わせるというストーリーを作ったという行為が潜在意識のリアクションなのです。

夢の中の行為ではなく、夢の設定の全てが ” 行為 ” です。

なので、夢から目覚めて考えるべきは、潜在意識は果たして何を見てその夢を作ったのかです。

なぜ、あなたを追う者が怪物でなければならないのか?

怪物ならば、物理的な方法で回避することが出来る。逃げる。隠れる。もしくは、反撃する。

つまり、潜在意識は、それが走って逃げれば解決出来る容易い問題ではないことを知っているわけです。故に、難しい問題を怪物という対処しやすい存在に置き換えてやり過ごそうとしている。

その解決困難な問題に現時点で心当たりが無ければ、潜在意識は、これから起こるであろう未来の出来事を見てその夢を作ったことになります。

大きな意味

それが未来の出来事を暗示するものなのか、どうかを判別するには、まず、こうした夢の性質を十分理解しておく必要があります。

これを理解しないまま、リアルな悪夢を見たりすると、それが、そのまま現実になるのではないかと心配をするかもしれません。

もし、本当に危機が迫っているというなら、潜在意識はそれを直接的に描かない。なぜなら、潜在意識自体にその危機を出来るだけ遠ざけておきたいという心理が働くからです。

それは、部屋に迷い込んだ一匹の蛾に置き換えられたり、煩く吠え続ける犬や、頭上を飛び回るカラスになったりする。

と言っても、この置き換えにルールはありません。潜在意識が記憶の中のイメージを利用して好きなように置き換えるのです。

だから、あなたが頭上を飛び回るカラスの夢を見たからといって、それが必ず危機を暗示しているとは限らない。その逆に、他人にとってはそうではないが、あなたに限っては特定のイメージが危機を象徴するものとして夢に登場する可能性はあります。

例えば、あなたが子供の頃、飲んだくれの父親に酒を買ってくるように命令されたことがあるなら、夢の中の ” 酒 ” が何を意味するのか、察しはつくでしょう。

それは、自分の夢を観察し続けなければ分からないのです。

夢は奥深く難解で理解されにくいものです。ことさら未来を暗示する夢は特に。

夢を理解するには、ある程度の持続力、それから、忙しい現代ではなかなか難しい夢と向き合うための内省的時間が必要かもしれません。

ただ、理解した時、そこには大きな意味がある。それが、未来の暗示ではなく単なる願望夢であったとしても。

なぜならその夢は、あなたの心が作り出したものであり、あなたそのものです。つまり、自分自身に対する理解を深めるということでもあるからです。

 

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