体の不快感が夢になる時|夢のシンプルな役割 

素朴な疑問・・
なぜ、人は夢を見るのか?

多分、インターネットで調べれば、
脳科学の視点から説明してくれる
ウェブサイトが見つかるでしょう。

ただ、こうした科学的な視点は、
人が恋をする理由を遺伝子や脳内物質
によって解説された時のような
” はぐらかされた感覚 ” が残るのです。

私たちは難しい科学の話を聞いて、
” ああ、そうなんですか ”
としか言えないわけです。

それが正解だと実感が出来ない。

ここでは科学ではなく、
人の視点から夢が作られる理由について
考えていきましょう。

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夢を見る理由

次は、筆者が見た夢の一例です。

暴走するタクシーに乗っている。
 
クラクションを鳴らしながら
スピードを出して、
次々に車を追い抜いていく。
 
自分は、後部座席で
踏ん張って耐えている。
 
シートベルトの締め付けがきつい。

この夢から目覚めたとき、
お腹が痛いということに気づきました。

夢の中ではシートベルトがお腹に
食い込んで痛いのだと思っていたのです。

この夢は、筆者の腹痛と
どう関係するのでしょう?

*

最初に、人が夢を見る理由として、
” 眠り続けるため ”
というのがあります。

睡眠の邪魔になる要因を
心の中から排除するために人は夢を見る。

シンプルな例として、
眠っている最中に尿意を感じると、
トイレに行く夢を見ますよね。

身体が感じる ” 尿意 ” は、
眠り続けることを阻害する要因。

夢の中でトイレで用を足すことで

” 大丈夫、用は済んだ。
そのまま眠っていても問題は無い ”

と思わせようとしているのです。

ただ、大抵は、延々と
用を足し続ける夢になる。

夢を作って誤魔化そうとしても、
実際には、トイレに行っていない
わけですから、無論、尿意は続く。

その不快感を誤魔化し続けるため、
永久に用を足し続けなければ
いけないわけです。

*

こういった夢が作られる仕組みは、
体に感じている不快感だけに
限ったことではありません。

それが、眠りを阻害する要因に
なるのであれば、

日常的なストレスや、
心に引っかかっている悩み、
願望など、精神的なことも
夢を作るきっかけとなります。

また、過去や現在だけが
きっかけになるとは限らない。

将来的な不安や予感といった
まだ起こっていない出来事に
対する心の動揺も
睡眠の妨げになるのであれば、
十分に夢を作るきっかけとなります。

潜在意識は眠り続けるために、
あらゆる方法を使って心の中の
わだかまりを取り除こうとする。

コントロールを放棄する

では、タクシーの夢に話を戻しましょう。

暴走タクシーに乗車してしまうという
恐ろしいシチュエーションですが、
なぜ、腹痛がそのような夢となった
のでしょう?

それは、腹痛から気を逸らすためです。

まず、タクシーに乗っているという
シチュエーションについて
考えてみましょう。

夢の作り手は、筆者自身ですから、
設定も自分が決めているわけです。

タクシーに乗っている設定ならば、
自分は目的地に到着するまで何もせずに、
ただ、座っていればいいという状況を
作り出せる。

体が硬直しているのは危険運転と
締め付けるシートベルトのせいだと
思わせようとしているのです。

自分が運転する車ならば、
途中で止まることも出来るので
同時に注意を惹きつけるスリルも
消えてしまう。

そして、自身の体の異変に気づき、
眠りから覚めてしまうでしょう。

あえて、タクシーに乗るという
自分ではコントロール出来ない
シチュエーションを選択しているのです。

筆者は、状況に耐えながら、
夢の中で、
” 到着するまでの辛抱だ ”
と思っていた。

潜在意識が、苦しい状況に
耐え続けられるように、
筆者に ” 希望 ” を与えています。

そう、タクシーは、永久に
目的地に到着することはない。

腹痛が治まるか、夢から覚めるまでは。

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物質化される感覚

では、もう一つ夢を紹介しましょう。
筆者の見た夢の一例。

布団の中にゴロゴロと
何かが転がっている。
 
寝ぼけながら、手足を使って、
その異物をベッドから外に
出そうとする。
 
何か粘土のような固形物が
ボタっと床に落ちる。
 
まだ、残っているようだ。

何とも、奇妙な夢です。

ベッドの中に泥団子のような
異物が紛れ込んで寝られない
という設定。

これは、目覚めてから
すぐに、意味を悟りました。

その時の筆者は、かなりの
疲労感を抱えていたのです。

本来は、ぐっすりと眠って
体の疲れを取るべきなのですが、
体にこびりつくような疲労が
返って不快感となり睡眠を妨げていた。

潜在意識はユニークな方法によって、
その不快感を解消しようとしています。

体に溜まった ” 疲労感 ” を
身体から切り離すために物質化
したのです。

粘土のような塊は物質化された
” 疲労感 ” そのものを表し、
それをベッドから取り除くことで
開放されようとしている。

しかし、実際に疲労感を
そのような形で取り去ることは
出来るわけもなく、単なる
誤魔化しでしかないのですが、
眠り続けるために、
その場凌ぎの解決方法として、
この夢は作られています。

もちろん、固形物は
いくら出したところで
無くなりはしないのです。

身体の疲労感は、依然、
解消されていないのですから。

*

また、似たケースとして
疲労感に関する夢に
幽体離脱をする夢などがあります。

快適な眠りを得るために
疲れた身体を自身から分離したい
という実現不可能な願望ですが、
夢の中ではそれを幽体離脱という形で
実現するわけです。

眠っている間に幽体離脱した
という話を時折聞きますが、
それは、スピリチュアルな体験
というよりは、実際は、単なる
疲労感から逃れたい気持ちが
夢になっているだけなのかもしれません。

ここでもう一つ、筆者の見た
夢を紹介しましょう。

幽体離脱をしている。
 
ベッドに横たわった状態で
宙に浮いた自分の幽霊を見ている。

この夢は幽体離脱現象を
描いているわけですが、
お気づきのとおり奇妙な部分があります。

普通、自身の体から抜け出した
霊魂がベッドに横たわる身体を
上から見下ろすというのが、
一般的な幽体離脱のイメージ
だと思いますが、この夢の場合、
下から、つまり、抜け出した霊魂を
身体側から見上げているという
少々、変わったシチュエーション
になっています。

寝室の宙に浮かんだそれが霊体なら、
それを見上げている筆者は
生きているのでしょうか、
もしくは、死んでいるのでしょうか?

先ほどは身体の疲労感を切り離すために、
潜在意識が幽体離脱という現象を
利用することがあると説明しました。

このケースでは身体側に視点がある。
なぜでしょう?

これは疲労感を誤魔化すための夢
ではないのです。

そもそも、この夢を見た時、
筆者に疲労感はありませんでした。

そして、夢の中で筆者は、
ゆっくりと上昇していく霊体を
慌てて引き戻そうと起き上がって
腕をつかんだところで目が覚めた。

霊体はすやすやと眠り続けていました。

設定上、別に身体に残された自分は
生きているわけですから、
離れていくそれをそのまま見送って
しまっても何の問題も無いようにも思います。

しかし、必死になってそれを引き留めた。

霊体は、筆者の核です。
失ってはならない心、ある意味、魂。

この夢は、筆者が心の中にある魂、
言い換えるなら ” 精神 ” を忘れかけて
いることに警鐘を鳴らしているのです。

まさに、霊魂という形で。

その頃の筆者は、あれこれと考えることが多く、
取り留めのない日々のせいでイライラし、
平静な心を失っていました。

心のわだかまりがきっかけになり、
眠りを妨げているという例です。

基本的なこと

体の状態が
夢に表れることはよくあります。

それは、比較的、シンプルなストーリーで
目覚めてから、すぐに気づくことですから
意味を解きやすい。

そして、このシンプルな夢に見られる
単純な仕組みは、複雑で難解な夢にも
共通して言えることです。

潜在意識は、眠り続けるために、
夢を作って誤魔化そうとする。

まず、それが基本的な夢の働きです。

そこから様々な分析へと発展していく。

どんなに、その夢が支離滅裂に見えたとしても、
潜在意識のする仕事は同じです。

あなたの心のバランスを維持するために
常に働き続けている。

なるべく休息を長引かせて、
心の治癒を続けようとするのです。

*

巷では、あまり質のよい睡眠を
取れていない時に夢を見やすいとも
言われています、

夢を見ることが良くないと
言う人もいる。

しかし、筆者は次のように考えています。

質の悪い睡眠が夢を作るというよりは、
質の悪い睡眠になってしまう生活習慣を
軌道修正するために夢を作るのだと。

夢は質の悪い睡眠の副産物ではなく、
処方箋ではないのか。

なので夢自体は、
私たちにとって害ではなく、大いに
迎え入れるべき現象なのだと思います。

もし、あなたが何か夢を見たというなら、
少しの時間で構わないので、
その意味について考えてみてください。

それが家族の登場する夢なら、
家族について、
仕事関係の夢なら仕事について、
健康に関するものなら健康について、

全てを解明出来なかったとしても
潜在意識が大切な何かについて
考えるきっかけを与えているのです。

必要なタイミングで。

関連記事 : 生活習慣と日常的な夢|健康に関するメッセージ

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