夢占いが職業にならない理由

占いには様々な種類がありますが、
その中でも夢占いは、
少し毛色が違っているかもしれません。

タロット占い師や風水の占い師という
職業はありますが夢占い師という職業は
聞きません。

Twitterなどでも占い師の方はたくさんいますが、
プロの夢占い師の方を見かけたことはありません。

( 筆者が知らないだけなのかもしれませんが・・)

さて、それ以外の占い師に比べて、
夢占い師という職業が浸透しないのは、
なぜでしょう?

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夢占い師が存在しない理由

そもそも、占いをするためには
” 夢 ” が必要です。

占ってもらいたい日に夢をタイミングよく
見るわけではありませんし、
占ってもらいたい内容の夢を見るとも限らない。

恋愛についての相談をしたいが、
仕事の夢を見れば、
占えるのは仕事に関することだけです。

タロット占いなら悩み事を聞き、
カードを切るだけです。

占い師によっては誕生日などを尋ねることも
あるでしょうが、いつでも用意出来る情報です。

とにかく、夢占いでは占うための
夢を見るタイミングも内容も
選べないという難点があります。

その点から、ビジネスとして成立させるには
不向きなジャンルです。

*

それでも、インターネットの掲示板などでは、
絶えず誰かが夢の内容を書き込んで、
その意味を知りたがっているのは事実です。

ある意味、夢について
日本のどこかで悩んでいる人は、
必ずいると言えるのかもしれません。

ただ、需要があったとしても、
もう一つの問題があります。

それは、夢の内容を正確に伝えることが
難しいということ。

夢の内容だけではなく、
その人のプライベートな情報、
感じていること、思想、人生観
といったものを理解しなければならない。

夢とは、それらの結晶なのです。

それを理解するために
相当、綿密なミーティングが必要になります。

それは、1時間や2時間のセッションで
終わらせることが出来ないカウンセリング
のような形式になります。

セラピーやカウンセリングほどの
長期的なものでは無いとしても、
はやり、相当の時間が必要です。

夢の内容をさらっと聞いて、
一方的に答えるということも出来なくはないですが、
それでは、夢占いのウェブサイトと
あまり変わらない気もします。

いずれにせよ、設定料金によっては、
コストパフォーマンスは悪い方かもしれません。

最大の相違点

自分が将来結婚出来るかどうかを
知りたいという需要に比べて、

夢の意味を知りたいという需要は、
明らかに弱いというのもあります。

それが分かったからといって、
人生には直接関係ありませんし、
ニ、三日もすれば消え去ってしまう需要です。

インターネットを探せば、
夢占いのウェブサイトがいくつか見つかります。

夢は、結局、エキスパートに見てもらうよりは、
気が向いた時に、自分で調べるという
レベルが丁度良いのかもしれません。

*

そして、夢占いが他の占いと違っている点は、
何の制限も無く、全くルールが無いという点です。

例えば、タロットならば、
決められた枚数のカードを使って占うわけです。

その組み合わせによって多くのパターンを生み出す。

とは言え、あくまでパターンですから、
ノウハウとして身に着けることが出来ます。

しかし、夢は、基本、自由な表現ですから、
パターン化出来ない。

つまり、ノウハウとして身に着けることが出来ない。

因みに、筆者は夢占いのノウハウを身に着けた
エキスパートではありません。

夢がルールを持たないということを知っている
というだけです。

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占いか?心理分析か?

ただ、夢占いではなく、
夢を医学的な視点で分析する職業はあります。

精神科医が心理分析の一環として
夢を分析することはありますが、
あくまで医療行為の延長であって、
予知や暗示といったスピリチュアルな部分までは
カバーしていません。

医師という立場上、あまり、
オカルト的要素について深く言及できないという
事情もあるかもしれません。

*

筆者は、夢占いと心理分析は、
元々、一つのものを二つの側面から
眺めているに過ぎないと考えています。

そして、それをわざわざ
区別する必要も無いと思います。

答えを得るために必要ならば、
客観的な心理分析をすればよいことですし、

未来への暗示が含まれているようなら、
それを科学的視点でわざわざ否定する
必要も無いと思います。

このブログは、一見するとスピリチュアルに対して
否定的な意見を発信しているようにも見えますが、
そうではなく、

誤った形での肯定を避けようと
しているだけなのです。

*

スピリチュアルな現象が
全て真実かどうかは分かりません。

しかし、ある部分に嘘があったからといって、
全てが嘘だとも限らない。

逆に、ある部分が事実だとしても、
全てが事実だとは限らない。

それが、一見、馬鹿げた出来事に見えたとしても、
その中に真実が隠されていないとは言えない。

筆者が伝えたいこと

今回は夢占いが職業にならない理由を
いくつか挙げたわけですが、

筆者は夢を読み解くという行為が
” 占い ” というカテゴリーに分類されて
しまっていることに、多少の違和感を持っています。

それが、占いでなければ何なのか?

” 自己分析 ” です。

*

人が、ぼんやりしながら自分について考えたり、
日記をつけて、一日を
振り返ったりするのと同じです。

それは、極めてプライベートな行為であって、
そもそも、誰かにお金を払って、
変わりにやってもらうようなことでは無い。

筆者がこのブログで伝えたいのは、
自身を振り返ることで、有益な何かを
見つけて欲しいということです。

他人の夢を分析する技術など必要ありません。

それよりも、自分を知ることの方が、
ずっと、有意義です。

夢の価値とは、そこで
ようやく発揮されるのですから。

 

関連記事 : 夢占いの危うさ|他人の夢を解釈してはいけない

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