悪夢が続く時に気をつけること|見落とされた原因

最近、悪夢を見続けているというなら、そこには何らかの原因があるのです。その原因が解決されない限り、潜在意識は夢という形でシグナルを送り続ける。

ただし、それは支離滅裂なストーリーとして描かれ、何を伝えているのかが分からない。

夢の意味を理解し、そこに分かり切った原因があるのなら対処することも可能ですが、それがいまいちつかめないという状況。

それは、単純に見落としているだけなのかもしれません。

潜在意識が見ているものは、私たちにとっては取るに足りない些細なことだったりするのです。

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何でも無いこと

人が日常生活を送る中で、あれこれ悩むことは無数にあります。その一つ一つに立ち止まって考え込んでいては、前に進むことが出来なくなってしまう。

そういった時、大抵の人は、実にシンプルな方法でその問題を解決します。

” どこにでもよくある些細な事 ” にする。

問題そのものを低く評価し、対処の必要もない取るに足らないことして受け流すのです。

別に、これが良いとか悪いという話ではなく、現実世界を生きて行く上で選択できる対処の一つというだけです。

例えば、あなたが上司の何気ない一言に、内心、傷ついたとしましょう。しかし、それをいちいち気にしていたら仕事になりませんから、心の中でこんなふうに処理をする。

” いつものことだから ”

しかし、実際にグサッときたのは事実ですし、それが少なかれストレスにはなったわけです。

ただ、上司とは、ほぼ毎日顔を合わせますし、これからも付き合いは続く。そうする以外に何があるでしょう?

こういった場合、あなたに代わって正直な潜在意識は夢を作ります。

上司がミスをして、それを自分が罵倒する夢を。

つまり、” 何でもないこと ” として受け流していたことは、潜在意識にとっては ” 何でもない ” とは言えないということです。

深夜、眠れない時、布団を被って天井を見つめているとどこからともなく音がする。

ピチャ、ピチャ・・

そこであなたは気づく。水道の蛇口がしっかり閉められていなかったことに。それまでその音には気づかなかったのです。

起きて活動している時は、そういった小さな現象には注意を払いませんが、全てのスイッチをOFFにすると妙に気になってしまうこと。

夢とは、丁度、水滴が落ちて出来た ” 波紋 ” のようなものです。

悪夢の原因が分からないとしたら、あなたが無意識に黙殺している波紋が夢になっているのかもしれません。

心当たりが無いという状態

頭痛がするわけでもなく、会社に行けないほど体が重いわけでも無い。

見た目、いつも通りの日常生活を送れているので、私たちは、それを ” 平常運転 ” だと思ってしまう。

人が生きていれば、心にニ、三本の棘は、大抵、刺さっているものです。

しかし、潜在意識は正直者ですから、それが小さな棘であっても刺さっていれば ” 痛い ” と言う。

では、ここで夢を一つ紹介しましょう。次は、筆者が見た夢の一例です。

深夜、部屋の隅にひっそりと棺桶が置いてある。
 
蓋が少し動いた気がしたので、恐る恐る近づいて確認すると、突然、棺桶がガタガタと揺れ始める。
 
必至になって蓋を押さえつける。

最後は、抑え切れずに蓋が開く瞬間、目覚める。典型的な悪夢です。

筆者は、この時期、死者や幽霊に関する妙な夢ばかりを見ていたので ” またか・・ ” と思いました。

その時は、なぜ、連日、こうした悪夢を見るのか、思い当たることはありませんでした。

悩みを抱えたり、精神的にまいっているということもなく、健康についても、別段、問題は無かった。むしろ、謎の悪夢にうなされることが唯一の問題だった。

その翌日の夜、筆者は、パソコンに向かって作業をしながら昨日見た夢について考えていました。

夢の中では、深夜の出来事という認識があったのですが、ここ最近見ている悪夢のほとんどは、深夜設定だということに気づいたのです。

手元の時計の針は、午前2時を指していた。

” もしかして、このことだろうか・・ ”

筆者は、次の日から、0時前にはベッドに入るように生活習慣を見直したのです。すると、この一週間ほど、続いていた連日の悪夢がピタリと止まった。

要するに、潜在意識は、筆者に ” 夜更かしをするな ” という警告を出していたのです。

確かにダラダラと夜更かしが習慣化していることに数週間前から気づいてはいました。また、寝不足が ” 睡眠負債 ” となって、後々、怖い病気に繋がるといった話も知っていました。

ただ、次の日の仕事に影響が出ていたにも関わらず、コーヒーを飲んでやり過ごしていた。以前、それが元で体調を崩し、寝込んでしまった経験があるというのに。

この場合、夢の中の幽霊は自身を戒めるための ” 罰 ” を表し、棺桶は ” 君は早死にしたいのか? ” という潜在意識からの問いかけだったのかもしれません。

強い人ほど見過ごしてしまう

あなたが悪夢を見続けているというなら、そこには理由があるはずです。大抵は、すぐに思い当たることが見つかるでしょう。

思い当たる事が無いというなら、あなたが日々の中で適当に片づけた ” 何でもないこと ” ” 悩むほどではないこと ” をもう一度、再確認する必要があるかもしれません。

精神的に強い人ほど、こういった悪夢を見る。

何を言われても凹まず頑張ってきた人は、心に傷を負っても、” こんな傷の一つや二つ、いつものことさ ” と言って、絆創膏を貼って戦い続けてしまう。

そうやって気づかないうちに少しずつ傷が広がっていき、ある時、シャツについた血を発見して ” これは誰の血だ? ” と言う。

原因と結果の因果関係が結びついていない、なぜ、悪夢を見たのか分からない状態です。

また、メンタルの問題に限らず、身体の問題として夢が作られる場合もあります。

眠っている間に低血圧で眩暈を起こせば、波に揺れるボートに乗っている夢が作られる。自身に低血圧の自覚があるなら、運動を始めるといった生活習慣の見直しが必要なるでしょう。放置していれば、似たような夢を見続けることになる。

ストレスが蓄積すれば、それは間接的に身体に影響を与えます。眠っている時に歯ぎしりをするとか、常に硬直してリラックスできないといった身体の異変も、やはり、夢になります。

朝起きて、深く眠れた気がしないと言うなら、眠っているときに何か問題が生じているという視点も必要でしょう。目覚めた後に夢を覚えているなら、それは、体の不調に気づくためのシグナルです。

現代人は、それらを単なる夢として片づけ ” いつもどおり ” だと思ったまま、同じ生活を続けてしまう。

強い人、自身をコントロールできる大人であるほど、心の傷、身体の小さなシグナルに無頓着になってしまうのです。

悪夢が続いていることに注目したあなたは、実は、幸運なのかもしれません。実生活に影響が出る前にシグナルを早い段階で受け取ることが出来たのですから。

あなたが、現実世界で頑張っているその裏側で、潜在意識は、常にあなたのメンタルを支えるために働き続けている。

その悪夢は、潜在意識の ” 声 ” です。

 

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