夢解釈の前に知っておいて欲しいこと

夢とは、一見すると支離滅裂です。

辻褄の合わないストーリー、意味不明の
シチュエーション、現実には存在しない
人物や動物、物体、景色など・・
様々な不可解な要素が一つの夢の中に
詰め込まれ、パッケージ化されている。

夢を読み解く方法の一つとして夢占いが
ありますが、自分の見た夢があまりに
複雑で、何を調べるべきか分からない
という場合があります。

それっぽい回答があったとしても、
必ずしも納得の出来る解釈ではなかったり、
回答が漠然としていて、どのようにも解釈
できてしまったり、いずれにせよ、明確な
答えを得るよりも前に、途中で解釈を断念
してしまうことの方が多いでしょう。

では、従来の夢占いではフォローアップ
出来なかった複雑な夢を読み解くには、
どうすればよいのか?

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深き所より生まれるもの

まず最初に、心に留めておきたいのは、
あなたの見た夢は潜在意識という最も
プライベートな領域から生まれたものだ
ということです。

つまり、夢とは、その人の ” 核 ” となる
部分が映像化された個性そのものと言って
もよいかもしれません。

そして、あなたの持っているその個性は、
他には無いものだということを知って
ほしいのです。現実世界にあなたと同じ
個性を持つ人は存在しない。存在しない
から ” 個性 ” と言うことも出来ますが。

ただ、統計データのように人をタイプ別に
分類することは出来ます。血液型や性別、
家族構成、学歴、職業、年齢など、多くの
項目から細かく分類出来たとしても、
それは、結局、あなたではない。

さらに、細かく分類していくと最終的には、
あなたに近い人物像に近づくことは可能
ですが、そうなると、もはや、統計と
呼べるほどの母数と精度は無いのです。

つまり、統計の精度を追求してデータを
広範囲から収集するほど、本来のあなた
から乖離していく。

それは、やがて ” 一般論 ” となる。

例えば、同じ獅子座の人がいたとして、
共通する部分があるかもしれませんが、
むしろ違っている部分の方が大きかったり
する。同じ獅子座でも、政治家になる人も
いれば、犯罪者になる人もいるでしょう。

即ち、あなたが持つ個性とは、統計データ
で作られた一般論で片づけられるような
単純なものではないはずです。

さて、夢占いで扱われている多くの項目
は統計データです。正確には、科学的な
根拠と言えるほどの統計ですらなく、
単なる ” 言い伝え ” です。

夢にカラスが登場したら、おおよそ
こういった意味になる。夢の中で坂道を
登っていたら、その人にはこういった
傾向がある。という、あなたの実体とは
別の ” 一般論としての解釈 ” が載っている
だけです。

無論、正しい場合もある。それが、夢占い
の解釈が的を得た状態になるのですが。

一方、あなたの見た夢が従来の夢占いで
解読することが出来なかったり、的外れ
だったりするのは、その夢があなたの実体、
つまり、誰とも違う個性の奥深くから
生まれたものだからです。

夢の作り手は潜在意識。

潜在意識は、現実世界のルールには
無頓着です。法律も物理法則も一般常識も
関係ありません。故に、夢の中で空を
飛んだり、見知らぬ家に勝手にお邪魔
したりもする。

無論、統計や古くから受け継がれてきた
夢占いの知識なども、潜在意識にとっては
何の意味も持たない。

潜在意識は、ただ、作りたい時に、
作りたい夢を作るだけです。つまり、
人は、本来、自由。

唯一必要なもの

では、” 個性 ” について話を戻して
みましょう。

筆者の言う ” 個性 ” というのは、いわゆる
” その人の性格 ” という意味とは、少々
違うかもしれません。それは、もっと広い
範囲を指します。

例えば、昨日、映画を観て特定の場面で
泣いた人とか、

数日前に会社でミスをして、誰かに迷惑を
かけたことを今でも気に病んでいる人とか、

最近、部屋のカーテンを買い替えようと、
カーテンを検索してばかりいる人とか、

こうした日常の中の小さな ” 個人的体験 ”
も、一つの個性として考えます。

そして、日常生活の個人的体験など、
統計の取りようもない些細なことが、
心の中に引っかかる小さな骨となって
夢を作る動機になる。

故に ” 個人的体験 ” つまり、” 個性 ” が
夢を読み解くための重要なピースになる
のです。そして、それは、時として
一般論を覆すこともある。

例えば、あなたの前に美しい異性が現れる。
一般的に言えば、それが美しい人である
なら、好意を抱くでしょう。
しかし、あなたはその人を見て思った。
” 元彼に似ている ”
そして、あなたには元彼に裏切られた
記憶がある。好きになれますか?

とは言え、統計に基づく夢占いは、
ぴったり当たることは無いが、大雑把な
解釈として参考になるのでは?

無論、参考になる場面もあるでしょう。
解釈に何も齟齬が無ければ、参考に
すればよいのです。

ただし、外部知識に頼り過ぎると、返って
答えから遠ざかってしまうことも。
それは、頭の片隅に入れておきましょう。

もし、夢占いの解釈を読んで、
” これ、ちょっと違うかも・・ ”
と思ったら、こう考えてください。
あなたは一般的な解釈に当てはまらない
例外的な夢を見たのだと。

もしそうならば、私たちは、一体、
何を基準にして、夢を読み解けばよいの
でしょう?

夢は、あなたの深き所から生まれたもの
ということを思い出してください。
出題者がそこにいるなら、回答もそこに
あるのです。

その夢は全てあなたの中にあるものを
材料に作られている。だから、夢を
読み解くために、本来、新しい知識は
必要ないのです。

必要なのは、
自身の ” 個性 ” を理解すること。

個人的体験を振り返って、自身を再確認
することが大切です。それがこのブログ
全体のテーマでもあります。ここで
細かな解説はしませんが、基本的には
自分の内面と向き合う作業が中心に
なります。

このブログでは多くの具体例が示されて
いますが、それは、あくまで誰かの見た
夢の一例に過ぎず、あなたの夢ではない。

ここで重要なのは、自分の見た夢と
どう向き合えば心の底から送られた
メッセージを受け取ることが出来るのか
ということです。

結局は、あなたの夢から ” 答え ” を
引き出せるのは、検索エンジンでも、
心理学者でも、無論、筆者でもありません。

唯一、夢を見た本人である
あなただけなのです。

 

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