夢の中の ” 背景 “|その景色が意味すること

夢の背景に何があったか、
思い出せますか?

森林だったとか、
水辺だったとか、住宅地や
学校、見知らぬ場所・・

もしくは、ファンタジックな
幻想世界が背景として
描かれることもあります。

*

ただ、背景を覚えていない
場合もあります。

もしくは、背景が
存在しないという場合も。

現実世界をカメラなどで
撮影するとき、被写体の
後ろには、必然的に
背景が映り込みます。

街並みや、部屋の壁など。

画像編集ソフトで背景を
取り去ることは出来ますが、
それは映り込んでしまった
ものを塗りつぶしている
だけです。

*

夢の世界の背景は、
少し意味合いが違います。

絵画のように、最初から
そのように設定されている。

つまり、修正が一切入っていない
原画そのものです。

これが、一体、
夢を解くことと、どう
関係してくるのでしょう?

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光の中へ

次は、とある女性が見た
夢の一例です。

明るすぎるのか、
周りの景色が白く見える。
 
辛うじて、街並み、建物の
陰影が何となく認識できる
程度で遠近感も無い。
 
怖くなって、白くなって
いない場所を探し回る。
 
しかし、見つからない。

かなり、奇妙な夢です。

この夢を見た女性は、
限りなく白い世界から、
ただ、ひたすら抜け出そうと
していたと言います。

人らしき存在もいたかも
しれないが、ほとんど
眩し過ぎて確認出来なかった。

そして、その非現実的な空間に、
一種の恐怖感を感じた。

*

例えば、背景を白くする場合の
ケースとして雪景色があります。

夢占いでは、雪景色は、
見たくないものを覆い隠す
という意味で、何か良くない
出来事の暗示とされています。

筆者が、” 雪景色 ” の解釈に
ついて話すと、彼女は、
” それとはちょっと違う ”
と言います。

雪でもなく、建物の壁が
白いわけでもなく、
背景を光で飛ばすというか、
例えば、映画撮影などで
強い照明の当てて白くみせる
という技法がありますが、
それが、かなり広範囲に
及んだ状態に似ていると。

*

その説明を聞き、筆者には、
一つだけ心当たりがありました。

筆者は、彼女に、最近、
何かショックを受ける出来事は
無かったか尋ねたのです。

頭が、真っ白になるような。

実は、彼女は、夢を見る
数日前に失恋をしていたのです。

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ホワイトアウト

話によると、数日前に、
交際していた男性から
突然、別れたいという内容の
メッセージが入り、全く
予期しないことだったので、
彼女は、茫然としたそうです。

どうにか会って話すことは
出来たそうですが、
男性に理由を問いただすと、
仕事の都合で遠方に行く
ことになったからという
理由でした。

最後に、遠距離恋愛は、
出来ないと言われたそうです。

*

全く、突然のことで
面食らってしまった彼女は、
この数日間、悲しいとか、
怒りを通り越して、何も
考えられなくなった状態
だったと言います。

仕事も、ほとんど手につかず、
ただ、ぼんやりしていた。

そして、眠れない日が続き、
つい先日、ベッドの上で
ようやく意識を失うことが出来た。

その時に今回の夢を
見たそうです。

*

筆者にも、ショックを受けた
出来事の後に夢の景色が
” ホワイトアウト ” する
現象を経験していたので、
彼女から ” 白い世界 ”
について聞いたとき、
似ていると感じたのです。

( ” ホワイトアウト ” とは、
雪や雲などで視界が白一色
になり、景色を識別出来なく
なる現象 )

筆者が見た夢に比べ、
彼女の夢は、かなり広範囲が
白くなっていたということ
なので、彼女の受けた衝撃は
計り知れないものだったの
でしょう。

*

さて、背景が強い光の反射
によって色彩を失ってしまう
この現象は、夢の中で、
どういった意味を持つの
でしょうか?

まず、言えることは、
背景は光の反射によって、
見えづらくなっているわけ
ではないということです。

例えば、現実世界の夏、
日差しの強い日中に
車を運転するときは、
眩しくて視界が悪いことが
ありますよね。

通常なら、サンバイザーを
下ろしたり、サングラスを
かけたりします。

そうすることで、
アスファルトの白線が
よく見える。

*

夢の世界では、
最初から白線は
描かれていないのです。

どのみち、ホワイトアウト
したように見せるのだから、
アスファルトの上に白線を
描く必要が無いと言いましょうか。

この夢における白い世界は、
ホワイトアウト現象の
結果として、そう見える
のではなく、錯覚を
利用した単なる ” だまし絵 ”
のようなものです。

実際に、光が当たって、
白く見えているわけではく、
光が当たって白く見えている
という設定の背景なのです。

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夢の中の太陽

彼女は、まさに、
突然、訪れた別れによって、
何も考えられなくなり、
何も感じなくなってしまった。

何も描かれていない
真っ白なキャンバスのごとく、
この夢は、彼女の ” 心の空白 ”
を描いているのです。

*

かすかに街並みらしきものが
確認できるが、遠近感が無い。

そもそも、潜在意識は、
街並みなど描くつもりが
無いのです。

あるのは、
ただ、精神的衝撃のみ。

それをどうにかして、
自身の頭から追い出すために
ホワイトアウトを偽装した
景色を再現し、
真っ白になっているのは、
自分ではなく、景色だと
思わせようとしています。

*

再現された景色は、
光の反射によって白いのではなく、
本当は衝撃に打ちのめされて
描くだけの思考力が
残っていないからなのです。

そして、彼女は、夢の中で
真っ白な世界から色彩を求めて、
逃げ出そうとしている。

平常心を取り戻そうと
しているのです。

*

さて、ここまで解説しましたが、
夢の背景は、先ほども
言ったように ” だまし絵 ”
に近いのです。

例えば、一本の木があり、
東から太陽が照り付ければ、
その影は、西側に出来る。

これは、現実世界では
常識です。

しかし、夢の世界では
光源が東にあったとしても、
必ず、影が西に出来るとは
限らない。

必要であれば、北でも
南でも影を作ることは
出来ますし、影自体を
作らないという設定も
可能です。

そもそも、夢の中の太陽は
光源ではありません。

*

背景の全ては、
イメージなのです。

どのようにも描けますし、
今回の夢のように描くことを
放棄することも出来る。

まず、夢の世界が、
何によって作られているのかを
理解しておく必要があります。

あなたの夢の背景に
何が描かれていたのか、
潜在意識は、なぜ、
その背景を選んだのか、
そういった問いかけは、
夢を解く上では、重要です。

もし、あなたが森の中に
いる夢を見たとしたら、
思い返してみてください。

それは、実際の森では無く、
森に対するあなたの
イメージなのです。

*

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