生活習慣と日常的な夢|健康に関するメッセージ

常に健康を気遣って日常生活を送るというのは、なかなか難しいのかもしれません。

料理をする時間がなくて、コンビニ弁当や加工食品ばかりで食事が偏ってしまったり、ストレスによって過食になったり、夜更かし続きで寝不足だったり、仕事が忙しくて休養が取れなかったり。

健康的な生活習慣を心掛けるにしても、それを許さない現代社会の環境というものがあるかと思います。

私たちが、健全な生活をするためには、ある程度、そういった不本意な現実に抵抗しなければならない。

もし、単に自分の心がけ次第で健全な生活が取り戻せるなら、それは、とてもラッキーなことなのかもしれません。

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平凡な夢

また、健康というのは実際に体の不調として表れない限り、なかなか意識できないものです。

体は至って何ともないので、今の生活が ” 悪習慣 ” だという認識にならない。そして、見過ごし続けるのです。

潜在意識は、私たちよりも敏感です。普通ならば見逃してしまうような些細な変化にも気づき、それが悪いものなら、夢という形でメッセージを送ることもある。

次は、ある男性が見た夢の一例です。

スーパーで買い物をしている。

野菜コーナーで特価セールが行われている。

立ち止まって、野菜の鮮度を確かめている。

ストーリー性もあまりない日常的で平凡な夢です。

彼の潜在意識は、自分の食生活に偏りがあることを何となく自覚しており、夢の中で野菜を買い求めることで、健康への配慮をしています。

彼自身、野菜をあまり食べないということで、夢の中で野菜を手に取りやすくするための演出として ” 特価セール ” という形で彼の前に並べている。

” 実生活でも野菜を食べて、食生活のバランスを調整する必要がある ”

ある意味、警告メッセージと受け取ることも出来る夢です。

ただ、この夢では、野菜の鮮度を確かめているだけで、実際に買ってはいないので、それほど深刻な状況を伝えているわけではなく、単に ” 気がかり ” というレベルのメッセージです。

定番料理と夢

では、もう一つ夢を紹介しましょう。次は、とある女性が見た夢の一例です。

キッチンでシチューの支度をしている。

いつも入れるタマネギを切らしていることに気づく。

冷蔵庫を開けると、中はガラガラで何も無い。

日常的な料理の風景を描いた夢です。

この夢を見た女性は、昔から虚弱体質で、すぐに風邪を引いたりするということで、常日頃から体力作りのために運動をしたり、食事に気を使ったりしていました。

規則正しい生活を送ることが、彼女にとって健康維持の秘訣だったのです。

筆者は、彼女に尋ねました。

「シチューは、よく作られるのですか?」

シチューは彼女にとって定番料理で、様々な具を入れては、飽きないように工夫をしながら作ることが多いと言います。

具材が無ければ、他のもので代用することがよくあり、特にタマネギにこだわりは無いということでした。

実際に夢の中でも、タマネギを諦め、冷蔵庫を開けて別の食材を探しています。

しかし、冷蔵庫には何も無いという状況。

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シチューという比喩

この夢に登場している ” シチュー ” は、彼女の生活習慣をそのものを表しています。

具はその日によって変わるものの、いつも作っている定番料理というシチューの持つ側面は、丁度、彼女の生活習慣とパターンが似ています。

彼女は、決まった曜日にジムで汗を流し、一週間の献立を考えて、日々の健康管理をしている。

曜日によってすることは違っていても、一週間のトータルでは、いつものどおり日常を送っている。

それが今の彼女を支えている。

夢の中では、一つの具材が不足して、定番料理を作ることが出来ないという状況になっています。そして、それを補う別の具材も無い。

つまり、何かの要因により、彼女の生活習慣に ” 歪み ” が生じているのです。

「冷蔵庫には、いつものように食材が入っていると思っていたけど、開けてみるとガラガラでした」

彼女は、夢の中で冷蔵庫を確認して、そう思った。

これは、自分はいつもどおりだと思っていても、蓋を開けるとそうではないという意味です。

一体、彼女に、何が起こっているのでしょう?

筆者は、尋ねます。

「最近、いつもと違うことをされたりしましたか? 何か、いつものパターンから外れるような・・ 」

「いつもと違うこと・・ですか?」

「冷蔵庫が空だということは、買い物を忘れているということですよね。本来、すべきことを怠ったというような意味だと思うんですが・・ 」

「ああ、なるほど・・」

それから、彼女は少し考えて、何かを思い出したようでした。

「そう言えば、冬物をまだ出してなかったかも・・」

この時期は、温かい日が続いたと思えば、突然、寒くなったりと寒暖差が激しい季節の変わり目でした。

仕事が忙しく、箪笥の夏物、冬物の入れ替えを、まだしていないということで、少し肌寒い朝に毛布だけを被って寝ていたこともあると言います。

「最近、体が重たい感じがしていたんです。疲れかと思っていたんですが・・今、気づけて良かったです」

潜在意識は、彼女のちょっとした ” 気の緩み ” を見抜いていた。そして今回の夢を作った。

彼女は言います。

「だから、冷蔵庫だったんでしょうか?」

「どういうことですか?」

そう尋ねられ、改めて筆者は夢の意味を理解しました。

潜在意識は、身体が感じ取っていた寒さを冷蔵庫から漏れる冷気に置き換え ” 蓋を閉めれば解決する問題 ” として処理しています。

しかし、これはあくまで疑似的解決なので、実際は、冷蔵庫の蓋を閉めても寒さは続く。

小さなメッセージ

心の ” 気がかり ” が、夢になることはよくあることです。

例えば、運動不足の人が夢の中で運動をしていたり、お酒が好きな人が酒屋に行くと店が閉まっていたり。

私たちが、普段、意識して考えていないことでも、心のどこかに、小さな不安が引っかかっているなら夢は作られる。

ドラマティックでもなく、日常的で平凡な夢ゆえに見過ごしがちですが、それは、心の奥底にある小さな問題に気づくきっかけを与えてくれるものです。

もし、あなたが日常的な夢を見たなら ” 平凡な夢 ” として片づけてしまう前に、一度、その意味を考えてみてください。

それは、深刻な事態を招かないための、最初のシグナルなのかもしれない。

潜在意識が、あなたの為にわざわざ作った夢です。それは、とても小さなメッセージ。

でも、今のあなたには必要なものです。

 

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