夢を読み解いた後に見えてくる” ルーツ “

夢を読み解いていくと、
自分の違った一面を発見することがあります。

と言っても、その一面は全く新しものではなく、
どことなく分かってはいたが、はっきりと
意識したことの無い見覚えのある一面なのです。

なので、発見というよりは、
” 再認識 ” と言った方が正しいのかもしれません。

その見覚えのある一面は、ある意味、
あなたの心の奥底から取り出された
” ルーツ ” なのです。

今回は、夢を読み解いた後に出会う
” もう一人の自分 ” について見ていきましょう。

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筆者の中のもう一人の自分

夢とは潜在意識が作り出す創造物。

そして、潜在意識は、
理性よりは本能に近い場所にある。

ゆえに、理性を持ち、常識をわきまえて
現実を生きる私たちとは違って、
潜在意識はルールに縛られず
自由な発想で夢を作ることが出来る。

夢の中で空を飛んだり、
見知らぬ人と友達になったり、
神話の世界を再現したり、
法律では許されない一線を超えることもある。

ただ、自由であるということは、
理性の仮面を外した丸裸の状態でもあるのです。

理性がいつもよりは
緩んでしまっている状態なので、
夢の中で衝動的な行動を取ることがあります。

こう例えると分かりやすいかもしれません。

夢を作っているのは子供の頃の自分である。

純粋で、感情的、ちょっとしたことで驚き、
感動し、腹を立て、泣く。

視野が狭く、
自分のことだけしか考えていない。

それゆえに自分について
誰よりも正直なのです。

*

次は、筆者自身が見た夢の一例です。

ブログの記事が、何者かに
書き換えれられているのを発見する。
 
なぜか、過去の記事ばかりが
書き換えられている。
 
内容を確認すると小学生のような文体。

目覚めた筆者はこの夢の意味が何であるか
すぐに理解できました。

自分がブログを始めたばかりの頃に投稿した
過去の記事のレベルの低さを他人のせいにしているのです。

” こんな子供のような文章を書いた覚えはない ”
と言いたかったのでしょう。

ウェブサイトに侵入したハッカーの悪戯のせいにして
自身の恥ずかしい過去を誤魔化そうとしている。

無論、このブログに書いている記事は、
全て筆者自身が書いたものですし、
過去に読むに耐えない文章を投稿していたことも
事実です。

今ですら決して
上手な文章を書けているとは言えませんが・・

それでも、下手くそな文章を ” 誰かが書いた ”
などと嘘をつくほど子供ではありません。

しかし、夢の中では、あたかも自分は
不運な被害者で本当はもっと立派な文章が書ける
というような演出になっている。

つまり、筆者の心の奥底には、
自意識過剰なもう一人の自分がいるのです。

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ルーツは永遠に

自ら人に見せたくない一面をここで告白するは嫌ですが、
確かに胸に手を当てれば
そういった部分に心当たりがある。

ゆえに、なるべく謙虚であることを
心掛けなければいけない。

自身のルーツを知ることで、
何をコントロールするべきか、
何を大切にすべきかを改めて教えられるのです。

*

夢を読み解いていく中で、
こうした人には見せたくない一面が
顔を出すことがあります。

大人である私たちは理性によってそれを抑制し、
コントロールしながら、日々、生活している。

ただ、日頃は理性によって覆い隠している
自身のルーツを自分の中の汚点として抹消する
ことも出来ないのです。

なぜなら、それは今の自分を支えている
ベースになっているから。

多分、それを抹消するということは、
人格の破壊そのものなのでしょう。

だから、それが
どれだけ恥ずかしい自分であっても、
認めたくない自分であっても
常に共にいなければいけない。

*

潜在意識はピュアであると同時にエゴイストです。

そして、” エゴ ” と言う言葉には、
醜いイメージがある。

しかし、人のエゴは罪ではないと筆者は考えます。

世界で起こっている様々な争い事、社会問題、
事件、そういったものが人のエゴによって引き起こされる。

それは、事実です。

その一方で人類の発展に貢献してきたのも、
やはり、エゴなのです。

宇宙開発や科学技術、医療、交通インフラ、ビジネス、
あらゆる分野で人類は飽くなき欲望によって
多くのことを成し遂げてきた。

人が自らのエゴを抹消することなく
コントロールしながら、日々、日常を送っている。

エゴを殺すことなく共存しながら生きている。

筆者は ” 世界平和の鍵 ” も
ここにあるような気がします。

” もう一人の自分 ” と向き合う

もし、夢を読み解いた時、
” もう一人の自分 ” に出会ったなら、
それは、今のあなたを支える存在です。

それを ” これは自分ではない ”
と否定して心の中の牢獄に閉じ込めておくことも出来る。

または、膝を折って話を聞くことも出来る。

それは、自由です。

ただ、忘れてならないのは、
その ” もう一人の自分 ” に
あなたは知らず知らずのうちに何度も助けられ、
生きる力を貰っているということです。

ルーツとは、あなたの ” 核 ” であり、
” 命の源泉 ” でもあるのです。

*

人は、誰もが ” ルーツ ” を持っている。

そして、今、この瞬間も
その力を借りながら生きている。

理性だけの人間など存在しないのです。

それが国家元首であろうと、偉大な宗教家であろうと、
無感情に見える冷酷なサイコパスであろうと。

” 存在出来ない ” と言った方が正確かもしれません。

夢を読み解くというのは、
自身のルーツと向き合い、
自分にとって必要なものを改めて
再認識するまでのプロセスとも言えます。

つまり、” 答え ” さえ導き出せれば、
それでよいのではなく、
導き出すまでの過程が大切だということ。

ゆえに、結果、夢の意味が分からなかったとしても、
あなたが自分自身と向き合ったその時間は、
かけがえの無い ” 価値ある時間 ” と言える。

それは、夢解釈に限った話ではなく、
どんなことであっても
ルーツと向き合うことは出来るのです。

いつでも。

 

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