芸能人が登場する夢|別に興味無いけど、なぜ?

夢の中に ” 芸能人 ” が登場する場合があります。

例えば、某アイドルのファンが、自分の夢に好きなアイドルを登場させたとしても、取り立てて不思議なことではありません。夢は願望によって作られるわけですから。

とは言え、望んた時に、必ず夢の中で会えるとは限らない。

それは、結局、テレビ画面の中のアイドルよりも、自身のリアルな日常の方が重要だということを潜在意識がよく理解しているからなのでしょう。

また、次のようなケースもあります。

好きでも嫌いでもない、一見、興味の無い芸能人が夢に登場するという場合。

” なぜ、この人が? ” という全く身に覚えがない状態。

さて、こういった関心の無い芸能人が夢に登場するのは、一体、なぜでしょう?

広告

興味の無い芸能人たち

次は、ある男性が見た夢の一例です。

居酒屋で3対3の合コンをしている。
 
女性陣の中に、なぜか女性タレントのSさんがいる。
 
男性陣の方は、自分の他に、お笑い芸人の二人が右隣りに座っている。
 
二人は女性陣に視線を送りながら「あの子がいい、この子がいい」とヒソヒソと話し合っている。

この夢を見た男性は、最近、友達に誘われて飲み会に参加するようになり、異性との出会いの場が出来て喜んでいた。

この夢は、彼が次回の集まりに出席しているという設定になっています。

今回の夢のポイントは、やはり ” 芸能人 ” が登場しているという部分。この夢では、三人の芸能人が登場しています。

女性タレントのSさん、そして、お笑い芸人の二人組。

彼に尋ねたところ、三人とも別にファンというわけではなく、好きでも嫌いでもない、どちらかと言えば、無関心に近い人物ということでした。

さて、この ” 関心が無い ” というのは、具体的にはどういった状態なのでしょう?

例えば、携帯の待ち受け画面に芸能人の写真を設定しているとか、その人の出演番組を逐一チェックしているというのでもない限りは、

” あなたは、〇〇さんのファンですか? ” と尋ねれば、殆どの人は ” 違う ” と答えるでしょう。

その人がテレビのCMに出ていると、つい見てしまうが ” ファン ” と言うほどじゃない。そこまで好きなわけではない。

これを ” 関心が無い ” と言うべきか否か。

ここで、気をつけなければならないのは、夢に登場したその芸能人に関心を持っているか、持っていないか、という視点で判断するべきではないということです。

夢にとって、芸能人に対する好き嫌いは、それほど意味は無いのです。なぜなら、芸能人は ” イメージの象徴 ” として扱われているに過ぎない。

必要とあれば、潜在意識は嫌いな芸能人を、あえて夢に登場させることもあります。

” イメージ ” は誰にでもある

夢に登場した芸能人が好きでも嫌いでもない無関心な人物であったとしても、人には ” イメージ ” というものがあります。

その人の存在を知らないという場合を除いては、” イメージの無い人物 ” というのは存在しません。

例えば、誰かに出会ったとして、あなたがその人に関心を持たなくても ” 第一印象 ” というイメージはどうしても記憶に刷り込まれることになる。

ネクタイが歪んでいてだらしない印象だったとか、どこにでもいる ” 影の薄い人 ” といった感じだったとか、良きにせよ悪きにせよ、何らかのイメージは必ず生まれるものです。

芸能人というテレビの中の人物たちは、イメージを売りにしていますから、見たことがないという以外は、あなたは、その芸能人に対して何らかのイメージを必ず持っているわけです。

そして、芸能人に対するその ” イメージ ” が夢を解く鍵となる。

例えば、不倫騒動で世間からバッシングされている芸能人がいたとして、あなたには全く興味が無いニュースだった。

” ああ、何かネットで叩かれてたね。よく知らないけど・・ ”

それがSNSのタイムラインに流れて来たどうでもよい芸能ニュースであっても、あなたの頭の中には ” 自業自得 ” という言葉と共にその芸能人の顔が刷り込まれる。

こうしてイメージの紐付けが行われる。

一度、目に入ってしまったものは消し去ることは出来ない。もちろん、その記憶を潜在意識が利用する可能性はあります。

飲み会の印象

さて、彼に夢に登場した芸能人について、それぞれどんなイメージを持っているか尋ねてみました。

まず、女性タレントのSさんについては、取り立てて美人ではないが、庶民的で話しやすい雰囲気というイメージ。

そして、二人の女性については、あまり覚えておらず、Sさんに比べるとぱっとしない感じの印象だった。

一方、男性陣の側に座るお笑い芸人二人は、どちらかと言えば、モテないキャラとしてよくテレビに出ているといったイメージ。

夢の中のことですから、宴の席に自分の好きな芸能人を登場させることも出来る。

しかし、この出席メンバーの顔触れからも、全体的に ” ぱっとしない ” という印象が作られています。

彼の潜在意識は、なぜ ” ぱっとしない飲み会 ” をわざわざ再現しているのでしょう?

この夢は、彼の中の ” 自己評価の低さ ” が描かれているのです。

最近、男女の集まりに参加するようになり、異性との出会いが増えたという状況は彼にとって好ましいことですが、その反面、

” 自分のような冴えない男がこんな場所にいて、いいのかな? ”

という気持ちが、夢の中で芸能人の参加する飲み会に一般人が出席しているというアウェイな設定として表れている。

ある意味、冴えないのは自身に原因があるのではなく ” 相手が芸能人だから ” という言い訳として選択された設定です。

さらに、二重の防波堤として、飲み会の雰囲気を自分のレベルにあったパッとしないものに調整しています。

モテないキャラの男性芸能人二人と肩を並べることで、自分の冴えない雰囲気を誤魔化すことが出来る。飲み会を楽しい時間にするために二人の力を借りて、自分は何もせずに済む状況を作っています。

女性陣にSさんをキャスティングしたのも自分のような冴えない男でも、分け隔てなく相手をしてくれそうな雰囲気を持っていたからなのでしょう。

” 芸能人 ” という職業

もし、あなたの夢に芸能人が登場した場合、好き嫌いという基準ではなく、その人物のイメージについて考えてみてください。

また、” 芸能人 ” という特殊な職業であることも考慮する必要があります。

例えば、その人が俳優ならば、ドラマや映画で様々な役を演じているでしょう。

つまり、様々な人格を演じ分けているという意味で、相手やその場の雰囲気によって態度を変えるカメレオンのような人物を象徴しているのかもしれない。

例えば、その芸能人が不祥事を起こして散々叩かれながらも、常に注目を集めているとしたら、潜在意識が描きたいのは、芸能人ではなく、それに踊らされている私たちの方なのかもしれない。この場合、芸能人は ” 囮 ” です。

今回の夢のように登場したのがお笑い芸人ということなら、暗い雰囲気の夢を少しでも明るくしようという意図が含まれているのかもしれません。

また、あなたの身の回りにいる人と雰囲気が似ているということで代替え手段として、その芸能人をキャスティングしている可能性もあります。

好きな人に唐突に話しかけるのは緊張しますが、それが似ているアイドルなら駆け寄って ” 一緒に写真撮っていいですか? ” と言える。別に変じゃないですよね? 相手が芸能人だから。

いずれにせよ、夢の中の芸能人は、こう解釈するというような決まり事は無く、それぞれの夢のストーリー全体を見て、総合的に判断していくしかないのです。

” 芸能人 ” は、それだけで目立つ存在、そこにばかり注意を向けてしまいそうになりますが、あくまで夢を構成するパーツの一つに過ぎないということを忘れないでください。

 

関連記事


読む

読む

広告