予知夢に関する四つの疑問|組み込まれた未来

予知夢。それは、限られた人だけが見る
与えられた特権・・ ではありません。

私たちの潜在意識は、日頃から直近の未来
を察知し、夢という形で常にメッセージを
送っている。フィクションでも、オカルト
でもなく、日常的な出来事として。

夢とは、二つの絵が隠された
トリックパズルのようなものです。

いつも見ている支離滅裂なストーリーが
そのうちの一つ。もう一つの絵は
ストーリーを分解し、もう一度、
組み立て直さなければ見ることが出来ない。

この夢の性質を知らない人は、支離滅裂な
絵の方だけを見て ” 単なる夢 ” として
片づけてしまう。

夢には願望夢としての要素、
そして、その一端に予知としての要素が
含まれている。それは混在しています。
故に、夢が難解に思えてしまう。

今回は、未来予知の要素にスポットを当て、
夢に関するいくつかの誤解について
見ていきましょう。

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疑問1

予知夢は、特別な神託か?

例えば、スピリチュアリストのように
特別な能力を持った人だけが予知夢を
見るわけではありません。普通の人でも
日常的に見ている。

人に個性があるなら、夢にもその個性は
反映します。

例えば、誰かが地震の夢を見たすぐ後に
本当に地震があったとしましょう。
しかし、あなたの場合は、地震予知として
地震の夢を見るとは限らない。

一羽の鳥が空を飛んでいる夢になる場合も
あれば、時計が故障する夢になる場合もある。

夢を見る人の個性が夢に影響を与える
という性質を知らなければ、全く別の夢が
同じ出来事を元に作られていることに
気づかない。

多くの人がこの性質を知らない。

予知夢を見ていないのではなく、単純に、
正しい夢の読み解き方を知らないために、
昨日見た夢が未来を予知していたことに
気づいていないだけなのです。

予知夢は、一生に一度、見るか見ないか、
というような希少な体験ではありません。
無論、毎日とは言いませんが、日常的に
見ているはずです。

夢は実際の出来事に対する
その人の ” リアクション ” が描かれる。
何らかの出来事に対して、人によって
リアクションの取り方は様々です。
それは夢に反映される。

例えば、ある若者が好きな人に振られ、
” 世界の終わり ” だと思うなら、
巨大隕石が地球に衝突する夢を見ること
なるでしょう。実際に振られる数日前に。

若者にとっては、それが失恋の暗示です。
そして、この解釈はこの若者にしか、
当てはまらない。

もし、あなたが好きな人に振られた時、
その反動で相手を嫌いになるとしたら、
多分、直径2、3mの隕石が振った相手の
自宅を直撃するでしょう。

通常、夢は人それぞれの個性によって、
脚色され、本来、伝えるべきものを
歪んだ形で伝えてきます。

なので、事実をそのまま映し出す夢になる
ことは殆どありませんが、未来を予知して
いるという点は変わりません。

アレンジをやり過ぎて、原曲が分からなく
なっているだけです。

スピリチュアリズムの中には、夢を
神や天使、霊魂、宇宙エネルギーなどと
結び付けて考える傾向がありますが、
筆者は、そういった主張については、
懐疑的です。

そもそも ” 神 ” が存在するかどうかは、
分からない。そして、夢は神が存在
しなかったとしても、十分説明可能です。

あなたが夢を見て、それが未来の出来事を
暗示していた。それ以上でも、それ以下
でもありません。

人は信じがたい現象に対して、懐疑的な
目を向けるものです。大抵は、あれこれ
理由をつけて粗探しをしたがる。

しかし、否定するその人にも力がある
のです。それを自らの内に発見したとき、
何を否定するのでしょう?

筆者は、その ” 否定する人 ” です。

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疑問2

そもそも、予知夢はあるのか?
それを証明することは可能か?

インターネットのオカルト掲示板で
よく取り上げられる ” 預言 ” の信憑性
については分かりません。

それに、誰かの体験談として、
予知夢のエピソードを聞いたとしても、
その人が本当の事を言っているのか
どうかは、結局、確かめようがない。

他人がどんな夢を見たのか、どうやって
証明するのでしょう? それは、あなたの
感じている悲しみを誰かに証明しようと
することに等しい。

涙を流して泣いていたとしても
” 嘘泣きだ! ” と言われてしまえば、
言い返す術が無いのと同じです。

絵に描いたり、言葉として表現することは
出来ますが、それが頭の中にある限り、
実物を見せることは出来ない。

夢を実証できないのですから、
無論、予知夢を実証することも不可能。

某預言者が夢の内容を内容証明郵便として
記録保管するということをしていましたが、
それでは証明にはならない。

予言が的中したとして、それは偶然として
片づけられるか、手品のようにどこかに
種があると疑われても、種が無いという
ことを証明は出来ないのですから。

あなたは判定員ではなく、プレイヤーです。

誰かが体験したという予知に関する
エピソードは、あなたの見た夢とは何の
関係もない。

重要なのは、他人の夢ではなく、
あなた自身が見た夢。

そして、それを誰かに証明する必要も
ありません。その夢があなたにとって
何を意味しているのか、あなただけが
理解できれば、それで夢の役割は
果たされるのです。

あなたの潜在意識に、未来を予知する
力があるかどうかは、自分の夢で
確かめるしかない。

そして、確かめる方法は極めてシンプル。
夢を記録し、日々の出来事と照らし
合わせる。それだけです。

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疑問3

予知夢を見るために特別な訓練は必要か?

予知夢は、誰でも日常的に見ていますから、
今から訓練するようなことは何もありません。

あなたも、すでに見ているでしょうから。

必要なのは、夢を観察すること。そして、
内省。後は固定観念を持たないこと。

例えば、一般常識ではこうだからと言って、
自分の中に浮かんだ
” ちょっと違うんじゃないか? ” という
違和感を無視しない。これが一番、難しい
のかもしれませんが・・

夢を解くために、心理学など専門的な
知識も本来は、必要ないと考えます。

心の探求の一環として心理学を学ぶという
ことには一定のメリットがあるとは
思いますが、夢解釈を行う上では、あまり
予備知識を持ち過ぎると ” 権威 ” という
固定観念に縛られて純粋な判断を妨げる
ことがあります。

あなたの見た夢を、わざわざ著名な
心理学者の学説に合わせて解釈する必要は
無いということです。

あなたの夢が生まれた場所は、あなたの
頭の中です。夢の材料も、その答えも、
全てその中にある。必要なのは新しい知識
ではなく、自分の内面を見つめる作業です。

心理学における夢解釈とここで言う夢解釈
とは、少々、意味合いが違います。

心理学は、あくまで医学であり、
治療の一環として専門医が患者の精神を
分析するための方法論です。

ここで言う夢解釈とは、夢を見た本人が
自分の内面と向き合って ” 答え ” を探求
するためのものです。

それから、残念なお知らせが一つ。

それは、こうすれば夢を読み解けるといった
お決まりのテンプレートは存在しない
ということです。

人の心は成長し、変化する。それに伴って
夢の内容も、その解釈も変化していきます。

夢占いなどに載っている解釈は、一般的に
言い伝えられている固定的な解釈です。
私たち一人一人の個性や、変化までも
フォローしているわけではない。

人は普遍的な公式を欲しがるものですが、
夢に限っては、そんな便利なものはあり
ません。ケースバイケースで向き合って
いかなければならないのです。

なので、タロットカードや風水などには、
専門知識を持ったマスターがいますが、
夢についてはそのような存在はいない。

言わば、あなたの夢を知り尽くしている
マスターは、唯一、あなただけなのです。

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疑問4

未来を予知することで人生が変わるのか?

何も変わりません。単にいつも通りの
日常生活があるだけです。

夢が人生を変えるわけではありません。
あなたの行動や努力が人生に変化を
もたらすのです。

潜在意識は、あなたの日頃の生活を
踏まえて、今、最も必要な夢、もしくは、
これから必要になるであろう夢を作って
いるだけです。

そういった意味で人生を変えるための
ヒントやアドバイスとして受け止める
ことは出来ますが、最終的に決断し、
行動するのは、やはり、その人自身です。

夢に限らず、どんなことにも学ぶことや
人生の糧にする機会はあるのですから。

そして、予知夢に対して、過度に期待を
するべきではないという話をしておいた
方がよいでしょう。

つまり、その力を自在にコントロールし、
株で大儲けしたり、SNSで予言を拡散し
注目を集めたり、人生の選択を夢解釈の
結果によって行うといった考えを持つ人も
いるかもしれません。

前もって忠告しておきましょう。それを
自在にコントロールすることはできない。

なぜなら、自在にコントロールしたいと
考えるその欲望自体が夢に影響を与える
からです。

例えば、地震を予知したいと考える。
潜在意識は、その願望を満たすために
夢の中で地震を起こすでしょう。あなたが
指をパチンを鳴らした後に。

そういうことです。それは、もはや
地震の予知ではなく、自己満足のための
演出の一環になってしまっている。

いくら先を読んで動いたとしても、
無駄です。夢の作り手である潜在意識は、
あなた自身でもあるのですから、全ては
お見通し。

シークレットガーデン

さて、今回は、夢に関する誤解について
簡単に解説していきましたが、夢は思った
以上に奥深い。もちろん、これだけでは
伝えきれない部分もあります。

とかく未来予知ばかりに関心が向きやすい
ものですが、夢解釈の本来の役割とは、
もっと広い範囲を対象としています。

あなたが元気が無いとき、心に迷いが
生じたとき、目標を見失ったとき、
そういったメンタルの調整が必要になった
ときに、あなたと共にある潜在意識が何を
思っているのか・・

それを知りたいと思うなら、夢解釈は
あなたの役に立つことでしょう。

もし、今、その必要性を感じていない
というのなら、それは必要ないというだけ
のことです。

この記事に書いてあることを信じようと
信じまいと、筆者としてはどちらでも
構いません。

これまで見過ごしてきた ” 単なる夢 ” に
何らかのメッセージがあるかもしれないと、
あなたの頭の中に疑問符を浮かべる
ことさえできれば。

夢は、あなたが生まれた瞬間から見てきた
ものですし、これからも生きている限り
見続けるのでしょう。どうしたって
切り離すことは出来ない。

それほど身近な存在でありながら、
夢について誰かと語り合うことは日常生活
の中では、ほとんどありません。そこは、
極めてプライベートな領域であり、誰とも
共有されることのない ” 秘密の園 ” です。

そこには、過去の記憶の断片や、現在
抱えている悩みや、将来における理想が
イメージ化され、時間の垣根を越えて
関連付けられている。

夢はそこにある様々なイメージの断片を
かき集めて作られるのです。

潜在意識が、何らかの目的を果たすために
夢を作る。そのために必要とされた
パズルのピースが未来の断片であれば、
それが必然的に予知夢の要素となって
夢に組み込まれる。

潜在意識に未来を予知するつもりは無い
のです。ただ、それが必要だったから、
手に取ったというだけで。

 

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