繰り返される同じ夢|それは重要なメッセージ?

似たような夢、もしくは、全く同じ内容の
夢を繰り返し見るという場合。

回数を重ねるほど、その夢が
重要なメッセージを伝えているのでは?
と気味悪くさえ思えてくる。

それが繰り返されていると言うなら、
やはり、そこには必要性があるのでしょう。

そして、重要であるなら、大抵、
夢を見ている本人は、その夢が何を
意味するか自覚しているのです。

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永久に外に出られない

次は、筆者自身が見た夢の一例です。

部屋に閉じ込められている。
 
高いところに小さな窓が一つだけあり、
よじ登って窓から外に出る。
 
そこは、外ではなく
先ほどと同じような部屋。
 
高いところに小さな窓。

部屋から脱出しようとしながらも、
同じシチュエーションが繰り返されて、
永久に野外に出られないという夢です。

筆者は、一時期、この手の夢を頻繁に
見ていました。

全ての夢が全く同じ内容ではなく、
部屋の広さが違っていたり、
窓が小さ過ぎて出られなかったり、
時には野外に脱出できたこともありました。

最初は特に気にしていませんでしたが、
段々と夢の意味を意識せざるおえなく
なっていったのです。

原因は明白でした。

この頃の筆者は変化の無い窮屈な日常に
ウンザリしていたのです。人生に変化が
必要だと感じてしまいた。

無論、日常を変化させるのは、そう簡単
ではありません。経済的問題もあれば、
それ相応の準備が必要な場合もあります。

そのために、今は動きたくても、
耐え忍ばなければならない時もある。

筆者は繰り返される一連の夢を止めるために
何をすべきか理解していはいましたが、
その時は、ただ、静観するしかなかったのです。

このように同じシチュエーションの夢を
繰り返し見る場合は、夢が作られた原因が
何であるのか、大抵、自覚された問題が
すぐに見つかるでしょう。

もし、それが見つからないというなら、
まだ、問題が自覚できていないのかも
しれません。

筆者も見始めの頃は、それほど深刻には
捉えていなかった。日常生活がマンネリ化
するのはよくあることですし、取り立てて
騒ぎ立てるほどのことではないと。

しかし、潜在意識では変化を求める心が
叫び声を上げ始めていたのです。

同じ人物が何度も・・

もう一つ、筆者自身が見た夢を紹介
しましょう。

家一つ無い殺風景な野外で歩いていると
遠くに老人が佇んでいる。
 
不自然だと思い、近づいていくと
老人はこっちを向いてニッコリと
ほほ笑む。

夢の舞台となったのは広い野外で
埋め立て地のような緑も家も無い場所
でした。

筆者は老人が顔をしわくちゃにして
微笑んだのを見て、何か妙な気分になった。

” なぜ、微笑んだのだろう? ”

この夢を見てから立て続けに老人が
登場する夢を見るようになります。

それぞれ状況は違うのですが、同じ老人、
もしくは、似ている老人が登場しては、
ただ、黙ってこちらを見ている。
遠くに歩いているのを目撃する。すれ違う
といった内容がほとんどでした。

休憩中にウトウトとしてしまい
眠ってしまった時にも、老人が佇んで
ぼんやりと遠くを眺めている姿が、一瞬、
ビジョンのように見えたこともありました。

そして、全ての夢において、一度も
話しかけることも、話しかけられることも
無かった。

一体、これら一連の夢は何を
意味しているのか?

この段階では、すぐに思い当たる事柄
というのは浮かびませんでした。

それから、一か月ほど過ぎた頃、
次のような夢を見た。

二、三人が集まって何やらヒソヒソと
話している。
 
通りかかった自分は、
何の話をしているのか尋ねる。
 
一人が答える。
” おじいさん。亡くなったんだって ”

夢の中で筆者はそれを聞いて、すぐに
度々夢に登場していた老人のことだと
悟りました。それ以来、その老人は
夢に登場しなくなったのです。

多分、老人は
” 年老いた自分 ” だったのでしょう。

潜在意識ではそれが自分であるという
ことを知っていた。故に、わざわざ
話しかける必要が無かった。

老人と一定の距離を保っていたのも、
あのようになることに対する若干の躊躇、
そして、自身のリアルとして、いまいち
イメージできない感覚が距離感となって
表れています。

老人が微笑みかけたのは最初の夢だけ
でした。それ以外の夢で筆者に対する
リアクションを取ることはありません
でした。あの笑顔は、

” やあ、そろそろ私について考えてみても
いいんじゃないかね ”

という問いかけだったのかもしれません。

殺風景な埋め立て地は、将来について
何らプランの無い状態。

最後の夢。自分よりも年上の人々の輪に
入って老人についての噂話を尋ねる
という場面。

老人は亡くなったのではなく、筆者自身の
自覚によって統合され消滅したのです。

” ああ、そうか。
自分もいずれ歳をとっていくんだ・・ ”

筆者が、まだ、二十代だった頃の夢です。

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ループが終わった時に

ここで、同じ夢ではないが、同じことを
伝えている夢について少し説明して
おきましょう。

本質的には同じテーマで描かれているが、
シチュエーションが違っているために、
同じテーマの夢を連続して見ていることに
気づかないという場合もあります。

例えば、ある時は空き巣に入られる夢、
ある時は交通事故を起こす夢、
ある時は病気で入院する夢を見る。

つまり、保険の必要性を感じ始めた人が、
保険に入るための口実を欲しがっている
心理が夢になっているわけです。

しかし、それに気づかずに、
空き巣に入られる夢を見て、自宅の窓を
二重ロックにしたり、交通事故の夢を見て、
外出を控えたりして対処しようとする。

繰り返される同じ内容の夢だけが、重要な
メッセージを伝えているとは限りません。

全く別々に見える夢であっても、
同じテーマがベースとして描かれることも
あります。それらを踏まえて複数の夢を
観察することも大切です。

もし、あなたが同じ夢を繰り返し見る
というなら、今の自分の置かれた状況に
ついて振り返ってみてください。

そして、もし夢が作られた理由を見つけた
のならば、それこそが潜在意識があなたに
伝えようとしていたことです。

それが解消できれば問題ありませんが、
必ずしも解消出来るとは限らない。

筆者自身も部屋に閉じ込められる夢は、
かれこれ一年以上は続きましたが、今は
全く見ていません。

結局、筆者は潜在意識に気づかされた
のかもしれません。

” 現状を変えたければ自ら行動せよ ” と。

それから、筆者は、目標が無い状態を
作り出しているのは、関心のある分野
だけでそれを探しているから、という
ことに思い当たり、

今まで関心の無かったことをなるべく
取り入れるようにしました。例えば、
読みたくもない本を読むとか、
行きたくもない場所に行くといった。

それは、関心が無いわけですから、
筆者にとっては苦痛です。しかし、
それがきっかけになったのか、
繰り返されていた夢は無くなった・・

視野を広げるのは、苦痛である。

その当時の筆者は、
それを理解できていなかった。

人生において足踏み状態というのは、
誰にでも訪れます。必ずしも、日々の
努力が着実に成果として実をつける
わけではない。

何かが間違っている・・
何か見落としていることがある・・

負のループに陥った時、潜在意識は
同じ夢を作り始める。

もしかしたら、自分が何もしなくても、
自然と状況が変わってループが終わる
かもしれない。

重要なのは、どう終わるかではありません。
ループが終わった時に自分が何を
選択できるようになっているかです。

 

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