目覚めてから暫くして、また、
ウトウトして眠ってしまう。いわゆる、
二度寝。
時折、二度寝したときに最初の夢の続きを
見ることがあります。
ストーリーが続いているなら、それは
一つの夢として考えるのが自然です。
全く無関係の意味を持つことは通常なら
考えにくいでしょう。
ただ、続き物ではなく、全く無関係な
ストーリーが展開される場合もあります。
そういった場合は、最初に見た夢、その後
に見た夢を別々に考えるべきでしょうか?
それとも、関連した夢として解釈した方が
よいのでしょうか?
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揃わない駒
次は、筆者が見た夢の一例です。
チェスの駒がいくつか無くなっている。
部屋を探し回る。
とても短い夢です。
これだけでは、一体、何を表しているのか、
明確な答えを得ることは出来ません。
おもちゃのチェスボードは、確かに家に
ありますが、駒を失くしたということも
ありませんし、そもそも、あまりチェスを
しません。
ただ、筆者が現在の日常を振り返った時、
一つだけ関係しそうなことに心当たりが
ありました。そこから考えて、この段階で
解釈出来ることは次のようなものです。
” 全てが揃わなければ始められない状態、
または機能しないもの ”
チェスは全ての駒がなければゲームを開始
できませんから、多分、似たような状況を
チェスに置き換えて表現しているのだろう
と推測しました。
それから、再び、二度寝をして、
もう一つ夢を見たのです。
二度寝、そして、三度寝
以下は、二度寝のときに見た夢です。
インターネットで気球について調べる。
得に安全性について念入りに調べている。
事故の写真を見ている。
全く、ストーリーは続いていません。
チェスの次は気球が出てきました。
*
そして、筆者は再び眠ってしまい、
三度寝の時は次のような夢を見ました。
特殊部隊の訓練風景を双眼鏡で眺めている。
横を見ると教官がチェックシートで
点数を付けている。
気球の次は、映画に出てくるような
スワットチームの訓練風景でした。
*
チェス、気球、特殊部隊、この三つの夢は
ストーリーに連続性はなく全く無関係に
見えます。
ただ、筆者には、どの夢にも先ほどと
同じように一つの心当たりがありました。
筆者は、この夢を見た時期にとある問題を
抱えていた。新しいことを始めようか、
どうか迷っていたのです。
始めるとなれば時間が必要になる。
続けられる自信が無いなら、最初から
手を出すべきではないと躊躇していた。
新しいこととは、このブログのことです。
この事情を踏まえると、無関係に思える
三つの夢にある共通点が見えてきます。
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灰色の自覚
最初に見たチェスの駒を失くすという夢。
駒が揃わない限りゲームを始められない。
つまり、条件が整っていないために、まだ
スタート出来ないという状況を表している。
条件とはサーバーの手続きのことかも
しれませんし、記事のストックのことかも
しれない。とにかく準備播但とは言えない
状態でした。
もしくは、面倒くさがりの筆者の単なる
言い訳だったのかもしれません。実際は
腰を上げれば、いつでも始められたでしょう。
*
次に気球の夢。
気球は、筆者が一生に一度は乗ってみたい
と思っている乗り物です。筆者の ” 冒険心 ”
を表しているのかもしれません。
ただ、冒険をするためには、やはり準備が
必要。インターネットで情報を集めるふり
をしながら、冒険せずにすむ理由を探して
いるのです。
*
最後に特殊部隊の夢。
特殊部隊にとって訓練は、実践のために
必要不可欠。つまり、実際に行動を起こす
前にしっかりとした準備が必要だと
言っているのです。チェックシートで点数
をつける教官の表情は、
” まだ、時間が必要だな ”
という厳しい表情で訓練を精査している
ようでした。
つまり、どの夢も、新しいことを始めよう
としている自分自身に対して、
” まだ、準備不足だ。
条件が整っていないのでは? ”
という慎重な部分が、夢を通して訴えて
いるのです。
*
では、この夢は、” 準備不足だから、
まだ、始めるのは早い ” という
警告メッセージと捉えるべきでしょうか?
もしそうならば、その時の筆者にとっては、
新しいことに踏み出さずに済む都合の良い
解釈になったでしょう。
しかし、実際は、単になかなか腰を上げ
られない筆者が、夢の中で準備不足を理由に
決断を引き延ばそうとしているだけです。
確かに筆者には、決断の前に時間を
引き延ばす癖があります。子供の頃も
夏休みの宿題は、必ず夏の終わりに
大急ぎでやっていた。
多分、解釈に間違いは無いでしょう。
夢の意味に思い当たる節を見つけた時、
腑に落ちる感覚があります。それは、
推理小説の謎を解いた時のような感動や
驚きはなく、
” ああ、なんだ。
結局、こういうことか・・ ”
という現実に引き戻されたような
面白みの無い ” 灰色の感覚 ” を得るのです。
それは、日常とかけ離れた夢が、現実と
リンクしていることを意味します。
全く同じ夢
今回は、同じ朝に見た三つの夢について
解説していますが、同じ朝ではなく、
数日後に見る夢が関連しているという
ケースもあります。
例えば、数日前にも同じ夢を見たという
場合、その二つの夢は関連しあっている
ことは、すぐに分かるでしょう。
その場合、最初に見た夢と今回見た夢の
細かな違いに着目して、夢を解いていく
という作業になります。
” 全く同じ夢を見た ”
というのは、あなたの時間が数日前から
ピタッと止まっていない限り、ありえない
ことです。
心は常に流動的なので、数日の間に心の
形が何かしら変わっているはず。
注意深く観察することで、全く同じに
見える二つの夢に、違いがあることに
気づくでしょう。
*
例えば、幽霊に追いかけられる夢を見た
とします。前回は、追いつかれそうな
ところで目覚めた。
しかし、次に見た夢では、
シチュエーションは全く同じでも
前回の経験があるので、若干、気持ちに
ゆとりを持って逃げた。
” 気持ちのゆとり ” というのは
ストーリーとは無関係に見えますが、
これも、間違いなく ” 変化 ” なのです。
そして、それは心が前回よりも成長して
いる証です。もし、三度目の夢を見たなら、
その時は、幽霊から逃げ切ることが出来る
かもしれません。
夢を連続的に観察していくのです。
それによって、一つの夢では見えなかった
より大きなテーマが見えてくることも
あります。
大きな物語
例えば、同じ朝に二つの夢を見る場合に
比べ、数日後に関連する夢を見た場合は、
それだけ、二つの夢の間に時間的ブランク
があります。
その間に心がどれぐらい成長、変化して
いるかによって、二つの夢にギャップが
表れます。
しかし、経過する時間が長いほど、心の
変化が大きいとは限りません。それが
短期間だったとしても、衝撃的な出来事
があれば心は大きく変化しますが、
長い期間であっても、日常にさほど変化が
なければ、心の変化もゆっくりという
可能性もあります。
関連していそうな二つの夢があるなら、
その間に自分の身の回りであった出来事を
もう一度、思い返してみてください。
*
筆者は、人が一生のうちに見る全ての夢は、
一つの物語を紡いでいると考えます。
つまり、あなたのこれまで見てきた夢、
そして、これから見る予定の夢全てが
一つの大きな夢の断片なのです。
個々は、ストーリーとしては全く繋がって
いませんし、伝えているメッセージも
違っているでしょう。
ただ、そのどれもが、一つの命が生まれて
から尽きるまでの成長の物語なのです。
これは実現不可能かもしれませんが、
もし、一生に見る夢を全て記録し、
膨大なそれを繋げて見渡した時に、
一体、何が見えるのでしょう?
そこには、私たちが何者で何処から来て、
何処へ行くのか、人生の意味が記されて
いるのかもしれません。
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