映像の無い音だけの夢|それは、単なる幻聴?

夢と言えば、通常は映像として表現されるものですが、映像の無い音だけの夢というのもあります。

実際、深い眠りに入る前、映像が作られるよりも先に、幻聴のような形で夢を ” 聞く ” ことがあります。

映像ならば、ストーリーを組み立てるまでにある程度の時間が必要ですが、音だけの夢は、それだけの時間を必要としません。

また、入眠時とは限らず、目覚めの直前に映像として見ている夢のストーリーとは全く無関係な音が割り込んでくるというケースもあります。

そして、その ” 音 ” は、音楽であったり、誰かの叫び声だったり、電子音だったり、爆発音、機械音など様々。

その音は、夢の断片です。

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純粋な ” 幻聴 “

ただ、眠っている時、たまたま家の前に通りかかった車の走行音が、夢の中で聞こえたりすることもあるので、
自分の部屋、自宅付近の環境音によって ” 音 ” が聞こえたとしても、そこには深い意味はありません。

また、環境音が全く別のシチュエーションとして描かれることは、よくあることです。

例えば、目覚まし時計の音が、夢の中で携帯電話のベルとして扱われるといったことです。

ただ、目覚まし時計の音が、テレビ番組の中で鳴っているわけでも、玄関のチャイムでもなく、わざわざ、携帯電話の着信音を選んだという潜在意識の ” 選択 ” には、一定の意味があるかもしれません。

テレビの中で鳴っているなら、それは他人事です。玄関に来客があるなら差し迫った状況、携帯電話なら折り返し連絡が出来る。

あなたの中に ” 起きなきゃいけないけど、今は起きたくない ” という気持ちがあるなら、潜在意識は、後からでも対処できる携帯電話を選択するでしょう。

今回は、純粋に幻聴として聞こえた ” 音 ” について見ていきたいと思います。( ここでは、” 幻聴 ” と言っていますが、あくまで入眠時、起床直前に聞こえた夢の断片という意味です。 )

まずは、シンプルな夢の一例を見てみましょう。次は、筆者が見た夢です。

何かが破裂する音。

パイプが破裂したような音でした。あまりに大きかったので、びっくりして目が覚めてしまいました。入眠時のウトウトしかけたときに聞いた音です。

最初は、環境音を疑ったのですが、そのような音に思い当たるものはなく、多分、純粋な幻聴だったと思います。

この幻聴は、何を意味しているのでしょう?

と言っても、はやり、音だけでは手掛かりが少な過ぎるため、筆者にもその意味は分かりませんでした。

何らかの暗示という線も考えましたが、その後、破裂に関する出来事があったかと言えば、覚えている限りでは無かったと思います。

ただ、次のようなことが、破裂音となった可能性はあるかもしれません。

眠ろうとしている筆者を起すため。

つまり、眠気を追い払うため、自分自身にビンタをするような感覚・・・でしょうか。 突発的なショックを与える形で、遠のいていく意識を取り戻した。

誰かの声

もう一つ、夢を紹介しましょう。次も、筆者が実際に見た夢です。

” あーっ! ”
叫び声が聞こえる。

これも、入眠時の幻聴です。就寝時間になり、ベッドに入りウトウトし始めた時、どこからともなく人の叫び声
がして目を覚ました。

ただ、筆者は、このタイプの幻聴を以前にも何度か聞いたことがあるので、何となく、どういった意味なのかは
予測出来ました。

その晩は、そのまま眠りに就いた。

幻聴が人の声であった場合、どことなく聞き覚えのある声だったりします。

無論、それは自分の声なのですが、実際の声というよりは自己イメージの中の ” 声 ” です。なので、若干、実際の声とは違って聞こえるかもしれません。

そして、その声を聞いて、どう感じたのか?

夢の世界は、全て ” 感覚 ” によって構成されているということから、幻聴で聞いた ” 声 ” も、やはり感覚的なメッセージです。

今回筆者の聞いた幻聴は、明らかに苛立っている感じの叫び声だった。

夢を見た時点では、イライラするようなことは何も無く、心当たりが無かったので、近いうちに何かイライラすることがあるかもしれないと思いました。

翌朝、車に乗るとエンジンがかからない。バッテリー切れでした。ライトを付けっ放しにしていたのです。

形無き言葉

やはり、” 音 ” だけから引き出せるものは限られています。

結局、その音を聞いて何を感じたのか? という ” 感覚 ” をよく思い出してみることが重要になってきます。

例えば、幻聴が不快な音だったとします。単に、” 不快 ” だと言っても、様々な不快感があります。

恐怖感を伴うものや、怒りを伴うもの、バカにされた時のような感じ、皮肉めいた感じ。

そういった感じたことに対して、細かな部分までを観察していくことは、幻聴に限らず、夢解釈全般に通じるアプローチです。

そして、そこに感じた ” 感覚 ” こそが潜在意識が伝えたいこと。

つまり、幻聴であっても、夢であっても、私たちが受け取るべきは ” 言葉 ” としてのメッセージではなく ” 感覚 ” なのです。

” メッセージ” と言うと、言葉に限定されるように思ってしまいますが。

もし、あなたが、眠り始め、もしくは、朝、目覚め直後のぼやっとしている時に、幻聴を聞いたとしたら、その音を聞いて、どんな感覚だったかを思い出してみてください。

それが、例え言葉でなくとも、そこに何かを感じることが出来たならば、あなたはメッセージを受け取ったと言えます。

そして、なぜ、潜在意識がそれを作り、あなたに感じてほしかったのか、考えてみましょう。それらが明確なメッセージとは限らないということも。

例えるなら、言葉を話せない幼児が、母親にどうやって意思を伝えるか、ペットが飼い主にどうやって危機を警告するのか、不明確なそれを読み取るのと同じです。

後は、形無きメッセージを ” 単なる気分 ” と受け流してしまうか、自分に投げかけられた一つのアドバイスと捉えるかは自由なのです。

 

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