夢を検索する前に|最初に試しておきたいこと

もし、夢を見て、その意味を知りたくなった
としたら、キーワード検索で探しますか?

インターネットで ” 答え ” を見つける
ことが出来ればよいですが、その答えが
正しいかどうかは、どうやって確かめれば
よいのでしょう?

それが、権威ある研究機関で実証された
データだったとして、知名度のあるウェブ
サイトに載っていた情報だったとして、
歴史ある文献に載っていた一説だったとして、

それらを信じる前に一つだけ試してほしい
ことがあります。

その夢は誰が作ったのか?

あなたです。

すなわち、夢の意味を尋ねる相手は、
インターネットや専門家ではなく、
あなた自身です。

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答えを知っている人

” 自分では分からないから
調べてるんだけど・・ ”

あなたがそう思ったとしても、仕方が
ありません。夢は分かりやすい言葉で
語ってはくれない。

つまり、あなたは二つの言語を使い分けて
いることになる。夜、眠っている時と、
昼、日常生活を送っている時と。

潜在意識は言葉を必要としません。
なぜなら、意思疎通の相手が自分自身
だからです。

そもそも、心に感じたことを伝えるために
言葉に変換する必要が無い。その感覚は
潜在意識が感じていることであり、あなた
自身の感覚でもある。一人の人間の中で
起こっていることなのです。

潜在意識は、” 言葉 ” という間接的で
柔軟性の無いツールを使いません。もっと
直感的で感情に訴える形でメッセージを
送ります。それは、映像であり、音であり、
ストーリーです。

( 厳密には仮想空間ですが )

なぜ、潜在意識が映像を使って夢を作るか、
その意図は何でしょう?

完成したそれを理論的に分析してほしい
わけではないのです。どこかの評論家が
映画について解説するように、私たちに
夢について語って欲しいわけではない。

潜在意識は、私たちに
それを ” 体験 ” させたいのです。

話を戻しましょう。夢はあなたが作った。

つまり、あなたは自ら体験したい夢を
作ったのです。

腑に落ちる感覚

自分の見た夢の意味が分からない状態は、
言うなれば、テストの出題者が問題の答えを
知らない状態に似ています。

しかし、こういった状況は現実世界でも
起こる。例えば、自分の書いた文章を何年も
経ってから読み直すと何が言いたいのか
分からないということは、しばしば起こります。

他にも、随分前に買ったものを見つけて、
なぜ、買ったのか経緯を思い出せないとか、
走り書きのメモを読み返して、
” これ何だっけ? ” ということもあります。

つまり、自分のやったこと考えたことを
忘れている。

夢の場合は、いましがた見たものですから、
時間の経過はそれほどではありませんが、
その意味が分からないというのは、
” 忘れている ” という状態と同じです。

なので、夢を正しく読み解くと喉元の
小さな骨が取れたような ” 腑に落ちる感覚 ”
を得る。

” あ、多分、これだわ・・ ”

この腑に落ちる感覚は極めて重要です。
それが正しい答えに辿り着いた証だから。

ただ、それは個人が感じとる小さな感覚
なので、人に見せて証明することは
出来ません。

人は目に見えるものだけを信じる生物です。
だから、どこかの研究機関の統計データを
数字としてならば受け入れられる。
そして、個人が感じた ” 個人的感覚 ” には、
信憑性が無いと思ってしまう。

仮に、あなたの中に腑に落ちる感覚があり、
正しい答えを導き出したとしても、それを
誰かに証明する術は無い。あなたの頭の中を
覗いてもらうわけにもいきません。

そして、この個人的感覚こそが答えを知る
唯一の方法。導き出した答えを、それ以外
の方法によって検証することは出来ない。

考えてみてください。

夢を作った本人を差し置き、どこかの
専門家集団が議論しあって、勝手に結論を
出すのでしょうか?

それは、最終的に誰が答え合わせする
のでしょう? あなた抜きの多数決で
決めるのでしょうか?

ある意味、ウェブサイトに載っている
情報は、あなたが不在の状態で導き出された
” 答え ” を載せているだけです。

あなたの見た夢の答えに最も近い人物とは、
あなた自身です。専門家集団でも、無論、
筆者でもありません。

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違和感

この ” 個人的感覚 ” は、夢を読み解く上で
重要になってきます。それは、答えを
見つけたときの腑に落ちる感覚だけ
ではなく、あらゆるところで必要になる。

次は、筆者が見た夢の一例です。

鏡を見ている。
自分の顔に違和感を覚える。

洗面所で自分の顔を見ているという
短い夢です。ストーリーに取り立てて
目立った演出はありません。

鏡の前の自分の顔に違和感を覚えた。
それは紛れもなく筆者の顔でした。
ただ、なぜか別人のようにも見えた。

つまり、どう見えたかは筆者の主観
でしかないわけです。だから、他人に
この ” 違和感 ” を映像として伝える
ことが出来ない。

ここで現実世界なら、その些細な感覚を
” 気のせい ” で終わらせてしまうのですが、
夢の世界ではパズルのピースです。

まず、最初に、筆者が洗面台で鏡を見ている
というシチュエーションについて考えて
みましょう。

間違いなくそれは顔を確認するためです。
つまり、自身の顔に異変が起こっている
ことに気づいています。故に、鏡の前で
確認しなければならなかった。

では、異変とは何か?

当時、筆者はプライベートで色々と問題を
抱えており、メンタルは良くない状態
でした。何をしていても集中力が無く、
やる気が起こらない。体調も停滞気味で、
心が、いわゆる ” 虚無感 ” に囚われていた。

” ゲシュタルト崩壊 ” という現象があります。
自分の顔をじっと見続けると、全体の特徴を
見失い、最終的に誰なのかも分からなくなる
という認知現象ですが、夢の中の鏡に映った
自分の顔は、まさにそんな感じでした。

” 一体、自分は何がしたいんだろう? ”

自分を見失いかけていたその心の状態を
ゲシュタルト崩壊現象に置き換えて、
” 顔 ” として確認しているのです。

” これは心の問題ではない。多分、
ちょっとした錯覚を見ているだけだ ”

潜在意識は、そう自分に思わせようと
したのかもしれません。

さて、この夢が筆者のメンタルの状態を
描写していたという明確な根拠はありません。

そのように解釈することが可能だという
だけです。それを誰かに証明することは
できない。

夢とは個人的感覚による創造物。そして、
感覚の証明は不可能。あなたの心の痛みを
誰かに伝えたくても伝えられないのと
同じです。

唯一の根拠とは、夢を見た本人が感じ取った
” 多分、これだろう ” という腑に落ちた感覚
だけなのです。

” 個人的感覚 ” という基準

あなたが自分の夢を読み解くためには、
まず、自分が感じたことに自信を持つ
ことが大切です。

それが、一般的に言われていることと
違っていたとしても。

誰かが ” 君の感覚なんて当てにならない ”
と否定したとして、その誰かは理解して
いないのです。

それ以外に当てになるようなものは、
世界のどこにも存在しないということを。

ケースによっては検索で見つけた情報が
当てはまる事もあります。

それは、あなたが一般的解釈に当てはまる
夢を見たのではなく、あなたの見た夢が、
一般的解釈でも当てはめることが出来た
というだけです。

結果として同じに見えますが、この二つは
本質的に違います。つまり、一般的解釈は、
たまたま言い当てられたものに過ぎない。

根拠となるあなた自身にコンタクトを
取ってはいないのですから。

夢の材料も、その答えもあなたの内面に
しか存在しないのです。

このブログには、数々の夢解釈の具体例
が載っています。そして、そのどれもが
あなたとは無関係。

所詮、それらは他人の夢。
あなたの夢ではない。

だから、ここには、あなたの見た夢を
解き明かす完全な ” 答え ” はありません。
自分で見つけるしかないのです。

 

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